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平成17年12月15日 堺市監査委員公表 第44号

更新日:2012年12月19日

堺市監査委員公表第44号

 地方自治法第242条第1項の規定に基づき平成17年10月18日に監査委員に提出のあった住民監査請求について、同条第4項の規定に基づきその結果を次のとおり公表する。

 平成17年12月15日

堺市監査委員 星原 卓次
堺市監査委員 曽我部 篤爾
堺市監査委員 西林 里子

住民監査請求に係る監査結果

平成17年10月18日請求

 <議員報酬等の返還請求>

目次

堺市監査委員公表第44号

第1 監査の請求

1 請求人

 1人(省略)

2 監査請求書の提出

 平成17年10月18日

3 請求の趣旨

 前堺市議会議長(以下「前議長」という。)は、2005年9月19日に、公職選挙法違反により、大阪府警察に逮捕され、2005年10月7日現在に至るまで、警察により留置されていた。同日、大阪区検察庁は、前議長を略式起訴し、大阪簡易裁判所は、罰金30万円の略式命令を出した。これに対し、10月17日の堺市議会本会議において、前議長と同じ会派に属する議員は、前議長が公判請求(刑事訴訟法465条)をしていることを明らかにした。
 前議長をめぐる公職選挙法違反の経緯は以上の通りであって、同氏は、2005年9月19日以降、堺市議会議員の職務についておらず、このため、同日以降、支払われる報酬、期末手当は、労働の対価性を欠くものであって、不当利得となる。
 地方自治法第203条第2項は、議員の労働に対する給付を「報酬」としている。報酬とは、勤務に対する反対給付そのものであって、生活給の意味はないものである。
 本件に照らしていえば、前議長が堺市議会議員として、勤務を提供していない以上、同氏は報酬請求権(期末手当に対する請求権も含む。)を行使し得ないことになり、また、受け取ることになる2005年9月19日以降の報酬もまた、法律上の原因を欠くものであって、不当である。同様の理由により、堺市長は、前議長に対して、同日以降の報酬、期末手当を支給してはならない。
 今後、公判の結果によって、有罪が確定した場合において、議員の地位に基づかずに議会議員報酬、期末手当及び政務調査費を請求し、受領することになるのであって、違法である。
 以上により、請求人は、堺市監査委員に対し、以下の措置を求めるものである。

  1. 前議長に対し、堺市長は、2005年9月19日以降、議員報酬、期末手当を支払ってはならない。
  2. 前議長が属する議会における会派(以下「所属会派」という。)に対し、堺市長は、2005年9月分以降の政務調査費(同氏に対する相当額)を交付してはならない。前議長が所属会派を離脱した場合であっても、同氏に対し政務調査費を交付してはならない。
  3. 本監査請求後、前議長に議員報酬、期末手当を支払った場合、堺市は、同氏に返還請求を求めること(併せて、完済済みに至るまで、民法所定の遅延損害金を付加すること)。
  4. 本監査請求後、所属会派に政務調査を交付した場合(9月分以降)、堺市は、同会に返還請求(前議長に対する相当額)を求めること(前議長が所属会派を離脱した場合であっても、同氏に対し交付された政務調査費を同氏から返還させること。併せて、完済済みに至るまで、民法所定の遅延損害金を付加すること)。

以上
(原文のとおり。ただし、個人や会派の名称については普通名詞を用いる等、一部表現を改めた。)

事実証明書
1 新聞記事 一式 (掲載を省略)

第2 監査の実施

1 要件審査及び請求の受理

 本件請求は、地方自治法第242条第1項に規定する要件を具備しているものと認め、平成17年10月27日にこれを受理した。
 なお、監査委員西惠司は、議会議員のうちから選任された委員であり、議員としては前議長と所属会派を同じくしている。本件請求は「自己の従事する業務に直接の利害関係のある事件」にあたると解されるため、地方自治法第199条の2の規定により除斥された。

2 請求人の証拠の提出及び陳述

 請求人から、平成17年10月27日付けで地方自治法第242条第6項に規定する証拠の提出及び陳述を行わない旨の申出書が提出され、同日これを収受した。
 なお、同日、請求人から「住民監査請求に関する補充理由書」を収受した。
 これは書面による陳述とも理解されるので、次にその内容を記載する。

住民監査請求に関する補充理由書

 2005年10月18日に提出した、前議長に関する議会議員報酬、期末手当、政務調査費のうち、政務調査費について、請求人が、堺市長の財務会計行為について、違法、不当と考えている点について、述べる。
 政務調査費とは、その立法趣旨に照らし、議会議員の政務調査に関し、支給されるものである。
 住民監査請求書に記載したとおり、前議長は、大阪府警察によって、公職選挙法違反により逮捕、拘留している間、議員活動、政務調査をしていないことが明らかである。現在、前議長は、公判請求をしていることが明らかになっているが、判決により公民権が停止されるまでの間、議会議員の報酬、期末手当と同様、議会議員の地位に基づかずに政務調査費を支給されることとなる(会派分を含む)。
 公判請求は、公民権の停止を遅延させる効果を生じ、報酬等の支給停止、不当利得返還請求についても影響がある。
 堺市長が前議長、前議長の所属会派(前議長分)に対し、政務調査費を支給することは、違法、不当な財務会計行為であることが明らかであり、堺市監査委員は、報酬等支給の差し止めの勧告をなすべきものである。
 以上
 (原文のとおり。ただし、個人や会派の名称については普通名詞を用いる等、一部表現を改めた。)

3 監査対象部局

 議会事務局、総務局、財政局

4 監査対象部局の説明等

 本件について、市長から請求に係る意見書の提出を受けるとともに、平成17年11月16日に監査対象部局の職員から事情を聴取した。その概要は以下のとおりである。

(1) 事情を聴取した者

 (議会事務局) 局長、局次長、副理事兼総務課長
 (総務局) 局長、人事部参事
 (財政局) 財政総務課長

(2) 説明の概要について

ア 事情聴取においては、請求に係る制度の概要及び事実の経過について説明を受けたほか請求に対する監査対象部局からの意見を聴取した。
イ 請求に関する事実の経過
 (ア) 前議長は平成17年9月19日に公職選挙法違反の容疑で大阪府警察に逮捕され、同年10月7日に罰金の略式命令を受けて同日に釈放された。
 (イ) 前議長は釈放後、正式裁判の請求を行い、現在公判中である。
 (ウ) 前議長は、平成17年9月22日議会において議長の辞職願が許可され議長職を辞したが、議員としての身分を失った事実や所属会派を変更した事実はない。
ウ 請求に対する意見
 (ア) 議員に対する報酬及び期末手当について
 議員に対する報酬及び期末手当については、地方自治法第203条第5項において、額並びにその支給方法は条例で定めなければならないことを規定している。
 本市においては、この規定に基づき、「堺市議会議員その他の報酬等に関する条例」(以下「報酬条例」という。)を制定している。
 (イ) 政務調査費について
 議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として交付される政務調査費は、地方自治法第100条第13項及び第14項において、交付の対象、額及び交付の方法は条例で定めなければならないこと並びに条例の定めるところにより収入及び支出の報告書を議長に提出しなければならないことを規定している。
 本市においては、これらの規定に基づき、「堺市議会の会派等に対する政務調査費の交付に関する条例」(以下「政務調査費条例」という。)を制定している。
 (ウ) 請求者の主張に対する意見
 a 地方自治法第203条第2項においては、議会議員以外の者に対する報酬は、その勤務日数に応じてこれを支給すること、すなわち、勤務に対する反対給付であることを原則としているが、議員に対しては、勤務日数に応じて支給することは求められていない。
 本市の報酬条例においては、報酬が月額で支給される場合の支給方法は、同条例第4条において「新たに議員等となった者にはその日からこれを支給し、離職し、又は死亡した者にはその月分の全額を支給する。」と規定しており、議員として在職している限り、報酬月額を全額支給することは適正であると考える。
 b 期末手当については、同条例第6条において、基準日現在在職する議員に対し、その基準日前6か月以内の在職期間に応じて期末手当を支給する旨規定されており、これについてもその在職期間に応じて支給することは適正であると考える。
 なお、昭和33年3月27日付の行政実例でも「欠席議員については報酬を減額する旨条例で定めることができるが、条例に別段の定がない場合には欠席議員に対しても報酬を支給しなければならない。」とされている。
 c 政務調査費条例においても、政務調査費の月額は、300,000円に毎月1日における当該会派等の所属議員の数に乗じて得た額とすることが定められており、議員として在職している限り、当該議員を員数に含めた政務調査費を所属会派等に支給することは適正であると考える。
 当該議員が所属会派等から離脱した場合も、新たに所属した会派等から交付(変更)申請があった時は、同様であると考える。

第3 監査の結果

 本件請求については、監査委員の合議により次のとおり決定した。

1 本件の請求事項

 請求の趣旨から考えて、本件の請求事項と理解される次の2点について、以下検討する。
(1) 議員報酬及び議員の期末手当(以下「議員報酬等」という。)の支払に係る請求
(2) 政務調査費の交付に係る請求

2 議員報酬等の支払に係る請求

(1) 請求人の主張

 請求人は、大阪府警察が前議長を逮捕した2005年9月19日以降、前議長は堺市議会議員の職務についていないとの事実認識のもとで、議員報酬等は勤務の反対給付であるから、市長は同年9月19日以降の前議長の議員報酬等を支払ってはならないと主張し、もし支払った場合は支払額に遅延損害金を付加して前議長に返還を求めるべきだという。

(2) 主張の検討

ア 議員報酬等に関する法の規定をみると、地方自治法第203条は、議員に対し報酬を支給しなければならないこと(第1項)、条例で議員に対し期末手当を支給することができること(第4項)、報酬や期末手当の額並びにその支給方法は条例でこれを定めなければならないこと(第5項)を定めるが、議員報酬等が勤務の反対給付である旨の規定は置かれていない。
イ また、同条第2項は、「前項の職員の中議会の議員以外の者に対する報酬は、その勤務日数に応じてこれを支給する。但し、条例で特別の定をした場合は、この限りでない。」と規定する。
 この規定は、普通地方公共団体の非常勤職員のうち議員以外の者に対する報酬は、勤務の反対給付であるとの原則を表す一方で、議員報酬についてはこのような原則を除外したものと解される。また、議員の期末手当についても議員報酬と同様に考えられる。
ウ 以上のように検討すると、議員報酬等は勤務の反対給付であるとの請求人の主張には理由はない。
エ 議員報酬等の支給額や支給方法は条例で規定すべしとした法律の趣旨から、これらの重要事項については、条例に規定された枠を超えて長の裁量が働く余地はなく、議員に報酬等を支給すべきかどうかは、その支給が法律及び条例に適合するものかどうかによって判断される。

(3) 結論

ア これを本件についてみると、本市の報酬条例には、議員が逮捕又は勾留された場合に議員報酬等を支払わない旨の規定は置かれていない。
 また、議会の議員に対しては報酬を支給しなければならず(地方自治法第203条第1項)、報酬条例第6条第1項は議会議員に期末手当を支給する旨を定める。
 現在前議長は、罰金の略式命令に対して正式裁判の請求を行い公判中であり、判決の確定によって議員の地位を失う可能性があるが、現時点においては議員の地位を有する以上、市長は前議長に議員報酬等を支給しなければならない。
イ したがって、市長は平成17年9月19日以降前議長に議員報酬等を支払ってはならず、もし支払った場合には遅延損害金を付して返還させなければならないとの請求人の主張には、理由はないものと判断する。

3 政務調査費の交付に係る請求

(1) 請求人の主張

 請求人は、議員報酬等の支払に係る請求と同様に、前議長が大阪府警察に留置されていた2005年9月19日から同年10月7日までの間について議員活動、政務調査をしていないことが明らかであると主張し、市長は2005年9月分以降については前議長の所属会派に前議長一人分の政務調査費を交付してはならないという。

(2) 主張の検討

ア 政務調査費とは、条例の定めるところにより、普通地方公共団体がその議会の議員の調査研究に資するため、必要な経費の一部としてその議会における会派又は議員に対し交付することができる金銭であり、当該政務調査費の交付の対象、額及び交付の方法は、条例で定めなければならない(地方自治法第100条第13項)。
イ 本市においては、この規定を受けて政務調査費条例で交付の対象、額及び交付の方法を規定している。
 政務調査費の交付の対象、額及び交付の方法は条例で規定すべしとした法律の趣旨から、これらの事項については、長は条例の規定に拘束されるものであり、請求人の主張に理由があるかどうかは、本市の政務調査費条例がどのように規定されているかにより判断されるものである。
ウ 本市の政務調査費条例は次のように規定されている。
 (ア) 政務調査費は議会における会派及び会派に属さない議員が結成した団体(以下「会派等」という。)に対して交付する(同条例第1条及び第2条)。
 (イ) 会派等に対する政務調査費の月額は、300,000円に毎月1日(以下「基準日」という。)における当該会派等の所属議員の数を乗じて得た額とする(同条例第3条第1項)。
 (ウ) 基準日において議員の辞職、失職、除名若しくは死亡又は所属会派等からの脱会があった場合は、第1項の所属議員の数の算定については、その月の当月分の政務調査費は交付しない(同条例第3条第3項)。
エ 以上の規定からすると、本市において政務調査費の交付額が制限されるのは議員の辞職、失職、除名若しくは死亡又は所属会派等からの脱会があった場合に限定されており、議員が逮捕又は勾留された場合等について、交付を制限する規定は存在しない。
 政務調査費条例がこのように規定されている以上、市長は、議員が逮捕又は勾留された場合に政務調査費の交付を制限することはできないと考える。

(3) 結論

ア 以上のことを本件についてみると、前議長は2005年9月19日から同年10月7日までの間勾留されていた事実は認められるが、前議長が議員の身分を失った事実や、所属会派を変更した事実は認められない。
イ したがって、本件において、前議長の所属会派に対する政務調査費の交付は制限されず、請求人の主張に理由はないものと判断する。
以上

このページの作成担当

監査委員事務局
電話:072-228-7899 ファックス:072-222-0333
〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館19階

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