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平成17年10月13日 堺市監査委員公表 第39号

更新日:2012年12月19日

堺市監査委員公表第39号

 地方自治法第242条第1項の規定に基づき平成17年8月16日に監査委員に提出のあった住民監査請求について、同条第4項の規定に基づきその結果を次のとおり公表する。

 平成17年10月13日

堺市監査委員 西 惠司
堺市監査委員 星原 卓次
堺市監査委員 曽我部 篤爾
堺市監査委員 西林 里子

住民監査請求に係る監査結果

平成17年8月16日請求

<ため池等の課税等に係る請求>

目次

堺市監査委員公表第39号

第1 監査の請求

1 請求人

 1人(省略)

2 監査請求書の提出

 平成17年8月16日

3 請求の趣旨

 「登記地目が溜池等で溜池等以外の用に供されているものの調べ」と題する文書が存在する。同文書は、堺市資産税管理課が作成する文書である。平成17年2月17日に作成されたとする同文書をみる限り、いわゆる非課税規定(地方税法348条2項5号)に該当しない用途に使用されていることがわかる。
 しかるに、堺市長、堺市長より賦課徴収の権限を持つにいたった各支所税務課長、各支所税務課長を指揮監督する任にある資産税管理課長、税務部長、及び財政局長らは、それぞれの職務を怠り、同文書記載の土地について、固定資産税、都市計画税の賦課徴収を怠っているものである。
 本件事実は、堺市議会(3月議会)で明らかになったが、その後、請求人は、堺市議会議員として、また、堺市民として、事実解明、特に課税標準額の推定に取り組んだが、資産税管理課長らの事実隠蔽の策に遭い、公文書をことごとく非公開とされ、課税標準額の推定を妨げられている。
 たとえば、路線価方式によって、固定資産の評価がなされている場合、比準すべき標準地の特定自体も、資産税管理課長は、非公開としている。
 よって、請求人による損害額の推定は、困難であるといわざるを得ない。
 この間にも、同文書記載の土地の課税権、使用料徴収権が消滅し、堺市にそれぞれ相当額の損害が累積しているものと考えられる。
 もとより、本件監査請求は、賦課徴収を怠る事実に関するものであり、監査請求の期間途過は問題とならない。損害額の特定も、前述の通り、資産税管理課長らの事実隠蔽の策のために、不可能なのであって、賦課徴収を違法に怠ることにより生じた堺市の損害を賠償する請求につき、監査請求の期間を途過して本件監査請求を行うことについて、正当な理由がある。
 したがって、請求人は、監査委員に対し、下記について請求する。

  1. 同文書記載の土地について、固定資産税、都市計画税の賦課徴収を怠ることの違法確認請求
  2. 同文書記載の土地の課税権が消滅したことにより、堺市に生じた損害を堺市長、財政局長、税務部長、資産税管理課長、各支所税務課長といった職に在ったものに対する損害賠償請求
  3. 前項の損害賠償請求については、それぞれの課税分について、課税権が消滅した日以降(時効消滅日)、民法所定の年5分の遅延損害金を付加すること。
  4. 同文書記載の土地が、それぞれ、旧財産区(財産区を含む)である場合、同土地から、得られる収益(現在、同土地が所在する自治会、町内会が不当利得する)は堺市に帰属するべきものであるので、平成元年1月から平成17年8月までに、得た収益の返還請求(本監査請求の行った日の翌日から起算して民法所定の年5分の遅延損害金を付加すること。)
  5. 平成17年9月以降、同文書記載の土地を使用収益する者、事業者、個人、同自治会から、相当額の使用料を徴収すること(本監査請求の行った日の翌日から起算して民法所定の年5分の遅延損害金を付加すること。)。
  6. 同文書記載の土地を使用収益する者、事業者、個人、同自治会から、堺市長が使用料を徴収しないことが違法であることを確認する。
  7. 堺市長は、同土地について、財産区設立の手続き、財産区の収入支出について、議会に報告するなど適正な財産管理に必要な措置をとること。

(原文のとおり。)

事実証明書
「登記地目が溜池等で溜池等以外の用に供されているものの調べ」(資産税管理課 平成17年2月17日)
(掲載を省略。)

第2 監査の実施

1 要件審査及び請求の受理

本件請求は、地方自治法第242条第1項に規定する要件を具備しているものと認め、平成17年8月29日にこれを受理した。

2 請求人の証拠の提出及び陳述

請求人から、平成17年9月15日付けで地方自治法第242条第6項に規定する証拠の提出及び陳述を行わない旨の申出書が提出され、同日これを収受した。

3 監査対象部局

財政局、東支所、西支所、南支所、北支所

4 監査対象部局の説明等

本件について、市長に対して請求に係る意見書の提出を求めるとともに、平成17年9月16日に監査対象部局の職員から事情を聴取した。その概要は以下のとおりである。

(1) 事情を聴取した者

 財政局長、財務部長、税務部長、税務部副理事、財政総務課長、管財課長、資産税管理課長、東支所税務課長、西支所副理事兼税務課長、南支所副理事兼税務課長、北支所税務課長 ほか

(2) 説明の概要について

ア 事情聴取においては、請求に係る制度の概要及び事実の経過について説明を受けたほか、請求に対する監査対象部局からの意見を聴取した。
イ 請求に対する意見の概要
 (ア) 固定資産税及び都市計画税の賦課について
 事実証明書に記載の土地(以下「本件土地」という。)については平成15年度に行った土地の全筆調査において、溜池又は堤とう以外の用に供している事実を確認した。
 このうち数筆については土地の評価を行い、既に課税している。
 その他の土地についても、課税を前提に納税義務者の特定のための調査を行っているが、様々な原因により特定には至っておらず、課税を保留している。
 特に登記名義人が「共有地」「大字何某」である土地については、歴史的沿革上、入会団体が所有する場合が多く、納税義務者を特定するには入会団体の確定が必要となる等、専門的な知識や判断が必要である。このため平成17年度より「堺市地区共有地問題懇話会」を開催し、総務省の見解を聞きながら検討しているが、特定には至っていない。
 以上のように、本件土地のうち現在課税していないものについては、すべて課税に向けて調査検討しており、固定資産税及び都市計画税(以下「固定資産税等」という。)の賦課を怠った事実はない。
 また、平成14年度以前の土地の調査においても固定資産の状況を知り得る程度の調査は行っており、調査を怠った事実はない。
 (イ) 財産区及び地区共有財産の意義について
 財産区は、明治22年の市制町村制施行によって、市町村の一部で財産を有するものとして市町村から独立した地位を与えられた。その後、昭和22年の地方自治法の制定によって、財産区は特別地方公共団体として法人格が与えられた。
 一方、財産区財産との区別が問題になるものとして、地区共有財産という概念がある。地区共有財産は、明治時代からの土地政策の歴史的経過の中で、関係ある住民全ての総有財産として、市制町村制施行後も地元地区により維持管理されてきた財産である。
 ある財産が財産区財産か地区共有財産であるかは、土地台帳、不動産登記簿、地券、市町村財産台帳、古文書その他関係書類の記載内容、公租公課の賦課状況、権利移転の沿革ないし経過等を踏まえて、市町村が総合的に判断するものとされている。
 本件土地のうち、登記名義人が「共有地」「大字何某」等である土地は、地方自治法による財産区財産として取り扱っておらず、その財産から得られる収益を市の歳入とすることはできず、自治会及び町会に賃料収入の返還や遅延損害金の請求をすることもできない。
 以上のことから、市が本件土地について使用料を徴収しないことは違法ではない。

第3 監査の結果

 本件請求については、監査委員の合議により次のとおり決定した。

1 固定資産税及び都市計画税の賦課徴収を怠る事実について

請求人は、本件土地がため池以外の用に供されているにもかかわらず、
固定資産税等を課税しないことは、堺市長が固定資産税等の賦課徴収を怠る事実であると主張する。
 請求人の主張と監査対象部局の意見からすると、この主張に関して検討すべき事項は、(1)本件土地の現況の把握について怠る事実があったかどうか、及び(2)納税義務者の特定調査等について怠る事実があったかどうか、であると考えられるから、以下この2点について検討する。

(1) 土地の現況調査を怠る事実について

ア 固定資産税等は、公共の用に供するため池、堤とうには課することができない(地方税法第348条第2項第6号、第702条の2第2項)。土地の現況がため池や堤とう以外に変わっていることを把握するためには、土地の現況調査(同法第408条)が行われなければならない。
 堺市長は、現況調査を怠っていたといえるか。
イ この点について、地方税法第408条は、市町村長は、固定資産評価員又は固定資産評価補助員に当該市町村所在の土地をはじめとした固定資産の状況を毎年少くとも一回実地に調査させなければならない、と規定する。
ウ 堺市においては、平成15年度から現況調査の方法が全筆調査に改められ、これにより本件土地の現況がため池等以外となったことが確認された。
 一方、平成14年度までは、登記の記載事項が変更された土地や農地等現況の変わりやすい土地に重点を置いて調査を実施したものと認められる。
エ しかし、地方税法第408条の趣旨は、毎年実地調査を行うことについて必ずしも全部の資産について、細部にわたってまで行われなくとも、市町村の固定資産の状況を知り得る程度に行われれば足りると解されており(自治省固定資産税課編『固定資産税逐条解説』)、平成14年度以前の現況調査は、本市の固定資産の状況を把握できる程度のものであったとはいえる。
 したがって、平成14年度以前の現況調査によって本件土地の現況の変化を把握できなかったとしても、この調査を怠っていたとまではいえないと考える。

(2) 納税義務者の特定調査等を怠る事実について

ア 固定資産税の納税義務者は、質権あるいは百年より永い存続期間が定められた地上権の目的である土地を除いては、固定資産の所有者である(同法第343条第1項)。また、都市計画税の納税義務者は、当該土地又は家屋の所有者である(同法第702条第1項)。
 したがって、固定資産税等を課税するには、このような納税義務者を特定しなければならない。
 では、本件において、納税義務者たる土地の所有者の特定調査等を、怠る事実があったといえるか。
イ まず、本件土地のうちには、納税義務者を特定できたものがある。
よって、これらの土地については怠る事実があったとはいえない。
 また、本件土地には被相続人名義の土地が含まれているが、これについても相続人を特定した事実が認められた。
ウ これに対し、登記名義人たる法人が法人格を失った土地や共有者たる登記名義人全員が死亡している土地、あるいは登記名義が「大字何某」や単に「共有地」である土地については、納税義務者が特定されていない。
エ そこで、これらの場合について、納税義務者の特定調査等を怠っていたかを検討する。
 (ア) 登記名義人たる法人が法人格を失った場合は、法人の構成員であった者に課税すべきとも考えられるが、これらの者の権利関係が民法上の共有であるか、合有あるいは総有にあたるかは当該法人の種類にもかかわる等、具体的な事案によって様々である。仮に権利関係が明らかになっても、具体的な納税義務者の調査が困難である場合が少なくない。
 (イ) 共有者たる登記名義人が全員死亡している場合、権利関係についての判断は法人の場合に比べ容易とはいえる。しかし、登記上の記載と真実の権利関係が必ずしも一致していないわが国の登記制度のもとでは、被相続人と世代を異にする多数の相続人について調査するのは容易ではないと考えられる。
 (ウ) 登記名義が「大字何某」や単に「共有地」である場合は、一般的に構成員の権利関係は総有である場合が多いとされているが、個々の事案においては明らかではない。このような権利関係の調査を行うには、地域の歴史的沿革の理解と専門的な法的解釈に関する知識が不可欠であろう。
 また、このような登記名義の土地は入会権の対象である場合も多く入会の慣行が廃れつつある現在においては、その権利者の確定は他の場合と比べても一層困難だと思われる。
オ 以上検討したところ、納税義務者の特定されていない事案は、いずれも特定の判断が困難な場合だといえる。
 仮に納税義務者の特定について判断を誤ると、不当な課税を招くこととなり、その判断には慎重に行われるべきである。このような点を考慮すると、特定調査等への具体的な取り組みが認められる場合には、納税義務者の特定調査等を怠ったとはいえないと考える。
カ これを本件についてみると、現在担当課においては、このような困難の中で、平成17年6月から有識者を中心に堺市地区共有地問題懇話会を設置し、総務省の見解を参考にしながら協議を行い、課税に向けて具体的な調査及び判断を行っている事実が認められる。
キ したがって、本件土地について納税義務者が特定されていなくとも、これをもって特定調査等を怠っていたとはいえないと判断される。

(3) 以上のように、本件においては、固定資産税等の賦課徴収を怠る事実はないものと判断する。

2 財産区について

(1) 本件の請求は、本件土地が財産区であることを前提に、土地の収益を堺市に帰属させるべきであった、また今後、本件土地を使用収益する者から使用料を徴収すべきことを主張していると解されるので、この前提部分について検討する。
 また、請求人は、財産区を新たに設立し得るとの見解のもとに、適正な財産管理に必要な措置をとることを求めているので、財産区の設立について検討する。
(2) 本件土地は財産区と認められるか。
 ア 財産区には明治22年の市制町村制の発足時において、市町村の一部で財産を有しているもの(いわゆる旧財産区)と、市町村の廃置分合又は境界変更の場合に財産処分の協議に基づいて設立される財産区の2種類がある(地方自治法第294条第1項)。
 イ 本市において、廃置分合等の際の協議に基づいて財産区となった事例は確認されておらず、本件土地が財産区であるとの請求人の主張は、旧財産区を指すものと解される。
 ウ 旧財産区は市制町村制の発足時における自治体によって認定されるから、本件土地が旧財産区に該当するかどうかは、当時の自治体が財産区であると認定したかどうかを土地登記簿や旧土地台帳等、当該財産に関する関係書類や利害関係人の見解等の資料から判断するしかない。
 エ これを本件についてみると、本件土地について、市制町村制の発足時に当時の自治体が財産区であると認定した事実に関する資料はうかがえない。したがって、本件土地が財産区であるという請求の前提には理由がなく、請求自体についても理由はないものと考える。
(3) 財産区は新たに設立できるか。
 ア 財産区について規定する地方自治法第294条第1項は、以前より財産区であったものを財産区として取り扱う趣旨であって、新たに財産区を設立するための規定ではない。
 ある土地が財産区であるかどうかは、市制町村制の発足時に財産区に該当すると認められたかどうかという事実認識の問題であって、現在財産区と扱われていないものをこれから財産区として扱っていくというものではないと考えられる。
 イ したがって、財産区は新たに設立できるものではない。これについても請求の前提に理由はなく、請求自体についても理由はないものと考える。

3 結論

 以上のことから、本件の措置請求事項についての結論は次のとおりである。
(1) 請求事項1及び2については行為の違法性を基礎づける「怠る事実」が認められず損害賠償請求の要件を充たさない。よって、請求には理由はない。
(2) 請求事項3は、請求事項2において損害賠償請求権が成立することを前提とする。
 請求事項2において、損害賠償請求権は要件を充たさず成立しないと考えられるから、請求事項3についても理由はない。
(3) 請求事項4、5、6及び7については、請求の前提である本件土地の財産区該当性、及び財産区を設立し得るとの見解に理由がないから、請求事項自体についても理由はない。
 以上

このページの作成担当

監査委員事務局
電話:072-228-7899 ファックス:072-222-0333
〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館19階

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