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堺市長記者会見 令和3年3月26日

更新日:2021年4月1日

モニター掲示資料

市長

議会を終えて

 本日、令和3年第1回市議会の定例会が閉会しました。本議会におきましては、上程しました令和3年度の当初予算案をはじめ、提案した議案につきまして全て可決いただきました。非常に厳しい財政状況で、財政危機宣言も出しておりますが、やはり何と言っても新型コロナウイルス感染症の対策。そして、セーフティーネットを守りながら地域経済も支える。さらに将来の税源涵養。収入を得ることの取組を重点的に行っていきたいと考えております。
 議会で議員の皆さんからもたくさんのご意見を頂きまして、真摯に受け止めながらコロナ禍を乗り越え、希望が持てる堺市になるように、全身全霊を注いで取り組んでいきたいと考えております。

新型コロナウイルス感染症

 まず新型コロナウイルス感染症の状況について、お伝えさせていただきたいと思います。
 1月7日、ここが本市での第3波のピークだったと確認していますが、大阪府で緊急事態宣言が2月28日をもって解除されて、そこから全国的にも(数が)増えつつあり、堺市を見ても、ここ1週間で伸びつつあります。この内訳としましては、若い方が多い。そして感染経路不明者数が多い。これは第4波の入り口ではないかとも考えています。第3波の入り口でぐっと上がってきたんですけど、今のこの堺市の伸び方を見ていると、この11月1日から12月1日の第3波の前半に近いものが見えつつある。昨日、時短要請等の吉村知事の話もありましたが、堺市としても市民の皆さんに呼びかけながら、必要な対策を可能な限り行っていきたいと考えております。
 検査数と陽性率の推移、こちらは若干上がりつつありますが、それほど検査陽性率は、まだ顕著な伸びというのは確認されていません。検査数は3月に入ってから一気に2,500を超えているところがありますが、これは高齢者施設の従業員の皆さんを対象に行っているものです。一斉に堺市内の高齢者施設の従業員の皆さんに検査を行いまして、その分がこの陽性率の低下にもつながっております。
 堺市では、通常、無症状の方に対しては濃厚接触者を追っていくことで検査しているんですが、濃厚接触者ではなく、高齢者施設の従業員を検査しておりまして、今のところは陽性の方は見つかっていないという状況です。
 そして、モニタリング指標として、この堺シグナルの状況は、直近1週間の新規陽性者の年齢構成割合を見ていただくと62%。30代(以下の)の方が6割を超えているという状況です。60代以上の高齢者の方は18%。若い方々がこの3月中旬からぐっと伸びてきていますので、堺市内の状況を見ると重症者が増えているということではないんですね。重症者は5人だったと記憶していますが、若い方が多い。ただ、これまでの状況を見ると若い方がまずぐっと増えて、その後、高齢者の方にも波及しますので、この点については要警戒と考えております。
 そして先ほど、第4波の入り口ではないかと考えているというお話をしました。2月の後半ぐらいから3月に入ってまでは、新規陽性者がゼロになるということはないものの、一桁の日が続いていました。3月10日には、新規陽性者が1人、感染経路不明者がゼロ人という日がございました。そこが第3波と第4波の分岐点だったのではないかと思います。今、増えつつありますが、ここからまだ急拡大に至っておりませんので、第4波と確定したわけではございませんが、もしこの後伸びることになって第3波と分けるとしたら、3月10日が本市における一つの分岐点じゃないかなと考えています。
 そうしたときに、この3月11日から3月25日までに本市は116人の方の新規陽性が判明していますが、この円グラフを見ていただくと、30代以下が半数を占めています。女性のほうが若干多くなっていますが、これまでずっと統計を取っていますが、新規陽性者に関して男性、女性の差はほとんど見られないと考えています。
 そして、感染が想定されるのは、これも今までと傾向は同じ。この同居に至るまでの行動ということで、食事。特に飲食店であったり、飲食店そのものというよりも、そこでどういう過ごし方をするかということが重要だと思います。特に若い方々、よく卒業シーズンだからとかありまして、学生の皆さんが明らかに多いですが、本市の内容を見ますと、学生さんだけに限りません。若い社会人の方も多いという状況です。ですから、例えば、春、これから桜も咲いて暖かい陽気になってきますので、そういうときに人が集まって、大勢でマスクを外して飲食するというところで感染が広がりやすい傾向があります。3月からそういう状況が見られて、そして、家に帰って同居する家族に感染が広がったんじゃないかと、私たちは想定しています。
 この3月17日以降は、重症事例50代の方がお一人で、亡くなられた事例は今のところございません。
 これが皆さんに新しくお示しするグラフです。モニタリング指標をずっと第3波から取っておりまして、その中では30代以下と40代、50代の方、60代以上という分け方をして、どの年代が今新規陽性者になりやすいのかということをお伝えしてきました。
 11月から統計を取ってきた内容を折れ線グラフに表して、30代以下が実線、40代・50代がグレーの線、そして、60代以上が点線というところで、今この直近では、若い方がぐっと上がってきているんですが、これまでも若い方がぐぐっと増えて、そして、高齢者の方も増えてきているというところがあります。ですから、今、若い方が60%を超えるぐらいまで増えてきていますが、おそらくこれから何もしなければ高齢者の方が増えていくことにもつながるんじゃないかなと考えています。
 一方で、この後またお話をしますが、医療従事者の方に対しては優先接種が始まっておりまして、ワクチンの数がかなり限られていますので、本市でも4月の上旬から高齢者施設を優先に進めていきます。高齢者施設に入所されているご高齢の方に対して行っていきますので、ワクチンを何とか早く接種していただいて、そして重症化を減らす、まだワクチンを打ったからといって感染するかどうかというのは明確なデータはないかと思いますが、このワクチン接種も迅速に進めていくことで、これから、感染拡大が懸念されますが、その感染拡大のリスクを市としても極力減らしていきたいと考えています。
 そして、やはり気をつけていただきたいのが飲食店をご利用される皆様にということで、これは飲食店を守るということにもつながります。堺市でも時短要請をこれまでお願いしておりまして、今日、大阪府の本部会議がありまして、その結果次第にはなりますが、また府内全域に拡大される可能性もあります。やはり飲食店でクラスターが発生してしまうと、これからの経営にも大きく影響しますので、飲食店を守るという意味でも利用される皆さんへ意識をお願いしたい。もちろん、飲食店では換気であったり、アクリルのパーティションであったり、様々なCO2計測であったり、工夫していただきたいんですが、そこで過ごされる方々もぜひ大声での会話を控えたり、マスク会食ですね、(マスクの)ひもを持ってずらしたりして、少人数で利用されたりということを行っていただいく。飲食へ行くなということではございません。適切に感染予防を徹底していただいた上で利用してほしいということで、今回、新しくまた堺スタイルのポスターを作成しまして、先ほどホームページもこの飲食店を利用していただくときの注意ということで、ページも新しく用意しております。
 これからまた4月に入りますので、さらに飲食店の皆さん向けの、例えばサポートであったり、検査体制であったり、そのようなことも今検討しておりますので、何とかこの第4波の入り口と思われるところで抑え込むための努力をしていきたいと考えております。
 続きまして、ワクチン接種の集団接種訓練についてお話させていただきたいと思います。
 今のワクチンの供給状況は、私たちが今、入手している国からの情報によりますと、4月中というのはかなり供給が限られています。4月中は市のほとんどの方への供給が厳しい状況ということで、高齢者の中でも1%ぐらいだと思うんですけれど、4月は高齢者施設に入所されている方、その中でも特に高齢者が多い施設、特に高齢者の中でもさらに高齢の方が多い施設にまずは優先順位をつけてお願いしていこうと考えています。
 そして5月のゴールデンウイーク明けになりますと、ワクチンの供給がぐっと増えてくるという見込みです。これも供給状況にもよりますが、5月中旬ぐらいからは一般の高齢者の方々にも優先接種を受けていただける状況になると考えています。
 その場合には、かかりつけ医プラス集団接種。地域会場であったり、もしくは医療機関での接種ということを想定しておりまして、そのうちの一つとして地域会場での集団接種について、こちらは明後日、3月28日の午後1時半から集団接種(訓練)を行います。場所はダイエー北野田店3階で行います。堺市医師会、堺市薬剤師会、そして、被接種者の役としましては、シルバー人材センターの皆さんにもご協力いただき、接種訓練をしたいと考えております。
 この間多くの自治体で接種訓練をされております。そのときの課題であったり、情報を私たちも入手して共有していますので、例えば予診票を書くのに時間がかかるということであれば、4月下旬から高齢者の皆さんに発送しますが、そこに予診票を同封してあらかじめ書いてもらう。そして、もし会場で書かれる方であっても、予診票の字が小さくて見にくいという方もいらっしゃると聞いていますので、老眼鏡を用意する。もしくは記入漏れがあるためにまた返されてしまうということもあるということですので、受付のときに漏れがないか必ずチェックするような作業を入れたり、これまでの他自治体での集団接種の訓練の状況を見ながら反映して、堺市で行っていきたいと考えております。
 ここでもおそらく、本市としては初めての接種訓練ということになりますので、様々課題が出るかと思いますので、ここで課題を洗い出して円滑な5月以降の接種につなげていきたいと考えています。
 新型コロナウイルス感染症関連は以上です。
 堺市内でも桜がそろそろ満開を迎えます。本当にいい天気が続いていますし、週末ちょっと雨なんですかね。ただ、外に出かけられる方は多いと思います。桜を見ること自体は、私は大きな問題はないじゃないと思っていますが、やはり人が集まってマスクなしで会話をする。もしくは集まって食事することについては非常に感染リスクが高いと認識しています。ぜひこちらのポスターにもある、飲食店をご利用されるとき、感染対策の徹底をしていただきたいと思いますし、外で、例えば人と話したり、感染リスクが高いなと思われる行動をした後は、家に帰って手洗い・消毒・シャワーを浴びる、家族にうつさないための行動、こちらを徹底していただきたいと考えております。

堺環境戦略の策定

 続きまして、「堺環境戦略」の策定についてです。
 このたび堺市では、2050年をめざした堺の環境の将来ビジョンと、そして、それに向けたロードマップ、どのように行動していくのかということを示した「堺環境戦略」を策定いたしました。
 主に、この4つの項目、脱炭素都市(Carbon Neutral)、循環都市(Circular)、快適都市(Comfortable)、貢献・協働都市(Cooperation)という「4つのC」、こちらをキーワードにしながら、堺がどんどん先進的な行動をすることによって世界をリードしていくような、モデルケースとなるような環境対策、取組を進めていきたいと考えています。
 そして、これを実際に実現するために、気候変動への対応を徹底して行っていくと、私たちも意識をして行っていく、そのための決意として本日ここに「気候非常事態宣言」をいたします。
 こちらはやはり今のこの危機感の決意ということと、そして、先ほど示した「堺環境戦略」、これからどのように動いていくのかということをお示しする。そして、これまで堺でもクールシティであったり、低炭素など、様々な取組をしてきましたが、ギアを一段上げて2050年まで行動してまいります。
今、政府でも2050年カーボンニュートラルという話をしていますが、皆さんご存じのとおり今のこの社会の延長では、2050年カーボン実質ゼロ、CO2ゼロというのは達成は極めて難しい。私たちでも試算していますが、例えば2035年電動カー100%、新車販売100%というのがありますが、それを達成したとしても、様々な今行っている計画をしても50%も減らないんじゃないかと思います。ですからここに関しては、市民の皆様、事業者の皆様、各種団体の皆様にご協力いただきながら、さらにイノベーションを起こしていかなくてはいけない。今ない技術を作り上げなければ、2050年、この後30年後にCO2実質ゼロは達成できませんので、この堺の取組、例えば中百舌鳥のイノベーション創出拠点であったり、泉北ニュータウンのスマートシティの取組を含めて、堺が様々な新しい技術、サービスを活用しながら「脱炭素」、カーボンニュートラルを実現するための取組を行っていきたいと考えております。

堺刃物ミュージアムのリニューアル

 そして、案件としてはもう1つ。堺刃物ミュージアムのリニューアルについてお伝えいたします。
 これまで堺の伝統産業、特に刃物であったり、注染、線香など様々な伝統産業があるんですが、打ち出し方、堺市としての応援の仕方、支援の仕方というのはもう一歩何かできるんじゃないかと市長就任当初から思っておりました。
 今回、国のメニューがございまして文化観光推進法が制定されて、そのメニューに応募して、堺が選ばれました。その補助メニューを使って今回、堺刃物ミュージアムのリニューアルをしております。
 これは私が昨日訪れたときの実際の、絵じゃなくて写真なんですね。皆さん、伝統産業会館って訪れられたことはありますかね。1階に販売コーナーがあって、2階の奥に刃物が飾ってあるところがあったんです。私も何回も足を運んでいるんですが、刃物がずらっと並んでいて、いろんな刃物があるのは分かるんですけど、そこでじゃあ魅力的か、わくわくするのか、堺の刃物の歴史が分かるのか、というのは少し弱かったように感じています。その奥に会議室のスペースがありました。その会議室、私も何回も会議していたんですけど、そこがあまりうまく活用できていないように感じておりますので、そのスペースを改装いたしました。そして、ここでまた一度足を運んでいただきたいと思うんですが、中央の展示スペースがあって、ここは常に入れ替えをしますが、堺の特徴的な刃物であったり、ダマスカス包丁とか、さらに高い技術を使った刃物であるとか、もちろん映像コーナーもある。それで、堺の伝統産業の事業者さんの地図があったり、本当に魅力的なスペースになっております。「CUT(カット)」という愛称をつけておりますが、今までの堺刃物、堺の打刃物に対する歴史や工程を、新しい切り口で分かりやすくカットをする、多種多様な「切る」をぜひご紹介していただいて、堺市民の皆さんにも、堺に来られる皆さんにとっても魅力的なPRをしていきたいという思いでつけております。
 これも撮った写真です。真ん中に1つモニュメントを用意していますが、これ「HIBANA」と名づけられておりまして、シャンデリアです。加工する前の鉄、鋼をつける鉄ですけど、そこから7段階にだんだん製造されていく様子でした。下が包丁になっています。太陽の塔に「生命の樹」というのがあって、人類の進化の過程がありますが、それの逆バージョンで、上からだんだん下に行くにしたがって洗練された刃物になっていくというのを表しています。そして、これは刃物をたたくときに(使用する)ベルトハンマー、実際、つい最近まで使われていた物をここに置いていて、こういう物で今は作業をしているという様子を分かっていただける。
 そして、様々な包丁の展示。堺は分業制で柄付けであったり、刃物の打ったりもありますので、それぞれの過程で分かりやすく説明して、実際のマグロ用の包丁を使っている様子もオブジェを使いながら分かりやすく紹介をしています。
 これまで、おそらく堺の刃物が優れているんだ。和食の料理人が多くの方が使っているんだということは、ぼんやりと知ってらっしゃると思うんですが、実は堺の刃物であったり、これは刃物だけじゃなくて注染もそうなんですけど、OEM(他社ブランドの製品を製造すること)が多いんですね。堺刃物として売り出していなくても、例えば、京都の刃物メーカーでも実は堺で生産しているにもかかわらず、堺刃物という名前が使われずに、この地名になっていることがあります。
 以前、大阪の高島屋さんに私プライベートで行って、そこにきれいな浴衣があったんですね。すごく模様がきれいだったので、堺でもこういう浴衣を出したらよりアピールできるんじゃないかなと思って、それは東京の業者さんだったんですけど、その話を注染の方にお話しました。そうすると、あのメーカーはうちが作っているんですということで、実は東京の名前で売っているにもかかわらず堺で作っているということがあったんですね。
 ですから、後継者不足等で難しい状況にありますが、伝統産業をどんどん活性化していこうと思えば、堺のブランドをきちんと正しくお伝えするということが大事だと思います。このような魅力的な見せ方をすることによって堺のブランドを高めていく、そして、こういう仕事に携わりたいという後継者の方も関わっていただく。この伝統産業の中心になるのが、堺の環濠エリアという歴史ある地域ですので、実際にこの刃物を買いに、包丁を買いに堺に来ていただいて、堺の文化も感じて、そして、帰っていただくと、都市魅力にもつなげていきたい。
 まず今回、包丁、刃物ミュージアムということになりますが、これから令和3年度も第2弾もありまして、注染であったり、線香、そして販売コーナー、実際の売り上げも上がることで伝統産業を支援したい。この1階の販売スペースも魅力的にここで買い物していただけるように、買うことで地域の経済の活性化にもつなげたいと考えております。
 今回、この伝統産業につきましては、予算もつけております。この実は改修費いくらかかったのというところもご関心あるかと思いますが、トータルで3,200万円です。そのうち国のメニューで2,000万円ちょっと、堺市としては1,000万円ちょっとになります。1,000万円は決して安いお金ではないんですけど、この内容でどんどん刃物を皆さんに魅力的にお伝えしていって、刃物の売り上げが上がる。伝統産業を支援する。財政的には非常に厳しい中ですが、知恵を出して国のそのメニューも最大限に活用しながら、ぜひ堺の地域産業を応援したいと考えております。
 私からは以上です。

質疑応答

(NHK)

 来月からの聖火リレーについてお伺いしたいんですけれども、やはり感染者が今拡大している中での聖火リレーということで、市長の受け止めと、また、大阪で始まるのが堺市からということで、出発式などもそのあたり観覧の制限であるとか、今どのようにお考えでしょうか。

(市長)

 まず、東京オリンピック・パラリンピックは1年延期になりまして、この間も様々な議論がありました。ただ、日本にとってこれはもう一大イベントでございますし、堺市としても実施に向けて応援したいと考えています。聖火ランナーは、昨日、福島県を出発しまして、4月13日に大阪にやってまいります。聖火リレーは外を走りますので、もちろんその沿道で密集しないように気をつけていただく。そのアナウンスも私たちもやっていきますが、マスクももちろんしていただいて、密にならないように、そして、外であれば感染リスクという面ではかなり抑えられると考えておりますので、アナウンスと、そして、感染対策を徹底した上で、堺で聖火をお迎えして、今回、外国からのお客様をお呼びできなかったり、内容も少し変わるかもしれませんが、この日本で開かれる貴重なオリンピックの機会を堺市として最大限に応援したいと考えています。

(NHK)

 あと話は変わって、ワクチンの接種訓練のところで、先ほどダイエーから申し出があったという話ですけれども、集団の接種会場を探す上でまずは公共施設であるとか、大規模な医療機関という話がありましたけれども、やはり多くの人が集まる会場というのはなかなか探しにくいであるとか、ダイエーに行き着くまでの会場の探す上で何か懸念・課題というのはありましたでしょうか。

(市長)

 そうですね。堺も広いエリアですので、区ごとにまずは常設の集団接種会場を置こうということで探しました。もう場所は全て決まっておりますが、実際に高齢者の方に接種券をお送りするのが4月下旬ということですので、そのときまでにお伝えするとやはり連絡が殺到してしまいますので、もう少し公表は待っていただきたいと考えております。この間、民間企業の皆様も関心を本当にもっていただいて、うちはどうかというお声も実際に多くいただいておりました。こちらから呼びかけたところもありますが、その中でまずは各区1か所ずつの7会場は確保でき、そして、今さらに土日祝、週末に受けていただける臨時会場も検討しております。臨時会場もある程度、目星がついたところもありますし、今、協議をしているところもありますが、ここにつきましても、その全て大きな会場で厳しい制限があるとなかなかご協力いただけないと思いますが、そこは今回、(集団)接種訓練もしますが、会場の動線であったり、来ていただく方の人数制限であったり、様々対応しながらやはり迅速に、安全に接種を受けていただくというのが目的ですので、こちらについても決して場所探しは簡単ではありませんが、市民の皆さんが安心して受けていただけるように努めていきたいと考えています。

(毎日新聞)

 議会と関連して、今回、児童自立支援施設の件でいろいろな意見が飛び交ったと思うんですけども、府立修徳学院に新たな療を堺市が建設するということで、今回、市内に計画していたものは、永藤市長は中断と今までおっしゃっていましたけども、今回の議案がとおったということで、中止と考えていいのかというのまず1点。それで、もし中止するとしたら、泉田中の約6億7,000万円で購入した土地の用途について何かお考えはありますということが2点、それをお願いします。

(市長)

 児童自立(支援)施設の件につきましては、この議会で本当にいろんな意見を頂きました。多くの議員の皆さんからも議論していただきました。その上で今回(付帯)決議がございました。その中では慎重に協議することということもありました。基本的にはもうこの中断から、どこかのタイミングで中止という判断をするんだろうと考えておりますが、そこは議会での(付帯)決議も受け止めながら慎重に判断していきたい。中止にならないとその用地活用も考えることができませんので、まずはそのタイミングですね。しかるべきときに判断して、そして、用地活用についても考えていく。私も現地を訪れました。広い土地があって、横にはハーベストの丘という市の施設もあります。これから南区という地域は高齢化がまだまだ進んでいきます。そして、人口も減少が続いているというところで、どういう活用ができたら住民にとっても市にとってもいいのかということを考えながら、ぜひ効果的な運用していきたいと考えています。

(毎日新聞)

 今の段階では中断化は続いているということで、どこかのタイミングで府との協議がまとまって、またそれは議会にかけるのか分からないですけれども、また議会にかけるなり、もしくは市長の考えで中止という発表をして、ということになってということでいいのかということと、あとほかの会派とかでいろんなところで意見があったのは、堺の子どもは堺で育てるべきだとか、あとは政令指定都市でも義務でもなっているかという話もありましたけども、その辺についても改めて考えをお聞かせください。

(市長)

 まず中止の判断につきましては、私がここは慎重に検討して、これで新しく中止ということで用地の活用を検討していくというところでお伝えします。
 改めて、議会に(中止についての議案を)かけるというものではないかなと考えています。
 そして、この児童自立支援施設です。確かにその政令市に置くということがありますが、実際に今置かれているのは横浜、名古屋、京都、神戸、大阪市ですね。(※正しくは、横浜市、名古屋市、神戸市、大阪市)4市にとどまっているということがあります。堺市としては、その実際に設置、そこに場所を建設するということではなくて、これまで事務委託という形で、ソフト面では堺市が責任を持つけれども、実際にそれを大阪府に委託するという形で行ってきました。実際に私が就任したときに堺市で建設をするんだという話が出ていました。大阪府立の施設というのは本当に優れた施設であって、小舎夫婦制と、各寮があって10人定員の寮があるんですけど、そこに夫婦が住み込みで家族の愛情を再現できるようなスペースで子どもたちを見守っているんですね。
 堺の場合は(それを)一から作る、小舎夫婦制はもうできないであろう。ご夫婦のそのような方々をこれから採用することが難しいということで、それが実現できませんでした。そして、さらに80人もの職員を新たに採用して、そして、育てていくということに対してもかなり困難であると。ただ、ほかに選択肢がありませんでしたので行っていかなくてはいけないという前提がございました。建設費用も土地抜きで35億円。そして、毎年の運営費用も5.5億円、毎年かかるということで、これはちょっと何とかならないか、ということで就任後に吉村知事に私からお話をして、そして、「検討しよう」という経緯がありました。
 もちろん「堺の子どもは堺で」というお気持ちも分かるんですが、ただ子どもたちにとって果たしてどのような環境がいいのか。今、大阪府立の施設で小舎夫婦制、優れた制度で行っていますが、それは堺では実現できません。ですので、私からすると、今この事務委託を継続できるということがソフト面に関してはかなりいい仕組みなんじゃないかと思っております。様々、(付帯)決議においても課題をいただきました。堺市として堺に設置はしないけれども、そこに、大阪府に事務委託するにしても、堺の子どもたちが健やかに成長できるようにサポートをしていきたいと考えています。

(関西テレビ)

 項目外で申し訳ないですけれども、子ども相談所の件で質問させてください。2歳の男の子の首に痕がつく事故で児童相談所が虐待を疑って1年の親子分離になり、そして5カ月近い面会制限があった件について、お尋ねしたいと思います。先月の15日の会見で、2月中にも面会の在り方について方針を示していくみたいなお話を市長はされたと思うんですけど、まずその点については何か決まったことがあったら教えていただけないでしょうか。

(市長)

 2月15日の会見でご質問いただきましたよね。あの後、すぐに担当者と協議しまして、まずは一時保護の面会の件につきましては手引きを作成しました。そして、併せてチェックシートも作成いたしまして、3月1日から既にその内容に沿って運用しています。

(関西テレビ)

 具体的な内容というか、概要について教えていただけますか。

(市長)

 冊子になっていて、かなり分厚い内容ですけど、担当者、概要をお話できますか。

(担当)

 これまで運用してきました形で、「子ども虐待対応の手引き」及び運営指針のほうから、私たちが実践してきた細かい子どもへの配慮ということで、子どものための面会交流の手引きという形でまとめさせていただいています。

(市長)

 もうちょっとだけ、手引きの概要がありますので、少しだけお話します。
 例えば、面会に関しては、直接対面ということを今まで原則として行っていたんですけど、さらにほかの面会方法も合わせて、例えば、写真、手紙、ビデオレター、リモート面会という手法もあるということで、その状況によって(それらを)判断していくということが書かれてあります。

(関西テレビ)

 今回、特段の理由、特段の根拠もなく、約5カ月近い面会制限があったと私は考えているのですが、そういった点は今回のガイドラインの見直しによって、今後はなくなるんでしょうか。

(市長)

 今、振り返りをしています。1つは担当者の振り返りと、そしてもう1つは外部の方の意見を聞く振り返りということを考えています。実際にやはり子どもを虐待から守るという大きな目的です。その中で保護者の方々とお話し合いが進まなかった部分もあると聞いております。ですから、まずこの中では直接面会ということは今まで原則としていたんですけど、ほかの方法でできないか、ただ、今回の事例でできたかどうかというのは分かりませんので、まずはそういう手法を選択肢として増やす。そして、毎回、面会の在り方について確認するというところをこの手引きでまとめました。

(関西テレビ)

 となると、面会の方法について見直したということで、今の面会させるか、させないかの在り方についてはこれからということでよろしかったでしょうか。

(市長)

 それも、よりまとめてこういう基準を満たしたと、今まではその担当者の中では持っていたんですけど、実際に部会等で話し合うワーキングがあったんですよね。その中でこの子どもに対してはどうしようという話がそれぞれケースの報告があったんですけど、そこに対して面会をするしないということも、きちんとこの手引きにまとめていますので、その判断の一つの要素になると考えています。

(関西テレビ)

 この事例について、市長は先月の会見で児相の現場から報告を受けて、それで、市長自ら直接、検証の必要性については検討していくとおっしゃったと思うんですけども、その点については今時点でどういう検討がなされて、どういうふうに判断されたのか、今後判断されるのかについて、進捗を教えていただけますか。

(市長)

 まず、内部の振り返りにつきましては、それぞれその時系列を追って一時保護をしたときから、そして、直近に至るまでそれぞれの対応とどういうことが背景にあったのかというところは内部でまとめています。
 そして、次の段階として、外部の専門家の意見を聞くという段階です。
 もうこれも3月から取りかかっているんですが、その外部の方であってもその実際のケースに携わっている方が多くいらっしゃいますので、実際に携わっていた方であれば客観的な意見というのは出せませんので、客観的に見られる方がほかにいらっしゃらないかということで振り返りを進めていこうとしているところです。
 今、どういう在り方がいいのかというのは検討していますが、実際またふさわしい方に意見交換、意見聴取をしながら振り返りを進めていくという状況です。

(関西テレビ)

 第三者が検証するといった場合に、第三者の市から独立した外部有識者の専門家の方に何らかの会議体を設けるとか、いわゆる第三者委員会と呼ばれるやり方が一つあると思うんですけど、そういったことは検討しておられるんでしょうか。

(市長)

 第三者委員会というのも一つのオプションではあると思うんですよね。
 ただ、例えば今、市に関わっている方であったり、様々な市の外部であっても検証するための組織もありますので、協議したり審議したりというところもございますので、必要なところをあたっている状況です。
 なので、市の内部組織でなければ第三者委員会という扱いになるのかというのもあるんですけど、客観的な意見で見ていただける方法で今、検討しています。

(関西テレビ)

 市から独立した第三者にお願いされる場合、その第三者というのはこういう方で何名の方に見てもらうかは、そのプロセスもある程度明らかにされるご予定はありますか。

(市長)

 そこも含めて検討だとは思うんですけど、やはり今その内部で振り返りをした内容と、そして客観的に見てどう考えるかというところですので、そこはやはりプロセスの検証という意味でも、内部のプロセスの検証と振り返りというところで進めたいと考えています。

(関西テレビ)

 つまり、市の内部で検討を進めるということですか。

(市長)

 今まで市の内部で行ってきたことに対して、客観的に見ていただける方から意見をお聞きするということです。

(関西テレビ)

 誰に聞いて、その方はどういう意見を言ったかは明らかにされるんでしょうか。公表されるというか、あるいは市長からそれを説明される予定はあるのでしょうか。

(市長)

 実際にこれからの進め方というのは、さらにどういうところで当たっていくかにもよりますけど、今はまず適切な方を探しているという状況ですので、進めていきたいと思っています。まずは意見を頂ける方を探します。

(関西テレビ)

 何名の予定とかあるんですか。1人なんですか。

(市長)

 今、(担当者、)どうですかね。情報の件もありますので、慎重にならざるを得ないんですけど、お話しできるところまで。

(担当)

 複数で考えております。委員の先生になられた方の公平性、第三者性を担保した中で審議できるような形での開催ということを打診させていただくという段階になります。

(関西テレビ)

 市長自ら検討して、在り方も含めて検討されるとおっしゃっておられますので、今、誰が第三者で、その方がどういうふうに検討するかというのは当然、公正性、公平性のためにも名前等は明らかにされて検証されるべきだと思うんですけど、その点、市長はいかがですか。

(市長)

 その在り方も検討します。

(関西テレビ)

 そして、今週23日に明石市でも、いわゆる児童相談所の事例に対して5回目の検討会が開かれまして、一応ここの時点で検証報告書がまとめられて、一旦検討会は終わるということになったんですけど、この検討会では当事者のご両親もヒアリングされて、その結果を踏まえて報告されて次の制度に結びつけておられるんですね。だから、堺市のその検討会の在り方も含めて今検討中というところだと思うんですけれども、ご両親含めて当事者側からもしっかりヒアリングした上で検証されるとお聞きしてよろしいでしょうか。

(市長)

 そこは在り方の検討ですので、今そこで、どのように詰めていくというのは、申し上げることができません。

(関西テレビ)

 大体、いつ頃に市長が自ら判断されるんでしょうか。

(市長)

 今、お話しましたように、どういう方にお話をお聞きするかを探している状況ですから、4月以降になるかと思いますが、その状況によって検討したいと思います。

(関西テレビ)

 いずれ、誰か、あるいは形が決まったらまたその段階でまた明らかにしていただくということでよろしかったでしょうか。

(市長)

 その内容を私自身もどういう協議が進んでいるか、どういう意見を頂いているかは確認します。

(関西テレビ)

 明らかにしていただけるということでよろしいですか、その在り方。

(市長)

 内容については、個人情報の件もありますのでね。

(関西テレビ)

 内容ではなくて検証の方法についてどのように行うのかについては、市長が自ら検討して決めるとおっしゃっていられますので、その具体的な方法については明らかにされるべきなのかなと伺ったんですけど。

(市長)

 例えば、どのような立場の方々に入っていただいて、どのような意見を聞くかはお伝えさせていただきます。

(関西テレビ)

 ありがとうございました。

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