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堺市
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「ボタン争奪戦」

更新日:2014年1月23日

○ 走る阪堺電車 車内(朝)
 
サッカー部の朝練に向かう男子高校生、上田翔太(16)
 
上田M「サッカー部は今日からもう朝練か…まだ学校始まって1週間も経ってへんのになあ…」
 
車掌「次は花田口、次は花田口です。お降りの方は」
 
上田M「お、次や。ボタンボタン…」
 
ボタンに手をやる上田。
 
ベル ピンポーン
 
上田M「あ、押された…」

 ベルが聞こえた方へ目をやる。幼稚園児の女の子がボタンに手をかざしながら、こちらを得意げな顔で見てくる。
 
女の子「…フンッ」
 
鼻で笑う女の子。
 
上田M「何やあの子」
 
駅に着き、何事もなかったかのように降りていく上田、女の子。
 
○ 走る阪堺電車 車内(朝)日替わり
 
今日も朝練に向かう上田。
電車は御陵前で停車。母親と昨日の幼稚園児が乗ってくる。
 
母親「ほら、乗るで」
 
美結「おかあさん、みゆ今日もボタン押したい!」
 
母親「そやなあ。また押せたらええなぁ」
 
上田M「そうか、あの子ボタン押したかってんなぁ…俺もちいちゃい頃、よう押したがってたし、そういうお年頃やねんな。今日はゆずったげよう」
 
電車が大小路を発車する。
 
車掌「次は花田口、花田口です。」
 
ベル ピンポーン
 
美結「やったぁ、今日もボタン押せたぁ」
 
母親「良かったなぁ」
 
上田M「ああ押せたんやな。かわいいなあ」
 
花田口駅に到着する。
美結が先に降りていく。
上田とすれ違いざまに、
 
美結「フン、あきらめんねや。」
 
と呟いていく。
 
上田「はああ 」
 
と思わず声に出す。
 
上田「ぜっったい負けへん…。」
 
○ 走る阪堺電車 車内(朝)一週間後
 
上田M「今日こそは絶対負けへん!」
 
あれから一週間、美結にボタンを先んじられている上田は、今度こそ、と決意を胸にカバンをおろす。
御陵前で美結と母が乗ってくる。
二人は視線を合わせて火花を散らし、フン、とそらす。
 
上田M「今日は負けへん為に3つ前の駅からボタンに手ぇやったろ…」
 
電車は寺地町を出、上田はボタンに手をやる。
と、宿院で上田と同じクラスで憧れの美少女、春野絵理が乗ってくる。
 
上田M「うわ、春野さんや…今日も可愛ええなぁ」
 
春野「上田くんや、お早う。」
 
上田「うぇ、え、お早う」
 
春野「サッカー部も朝練始まってんねんなぁ、絵理今日からやねん」
 
上田「バレー部も大変やなぁ。お互い春の大会がんばろな。」
 
春野「うん、ありがとう」
 
雑談を始める上田と春野。
気になっていた春野と喋れることに舞い上がる上田だがボタンが気になって仕方がない。
 
上田M「やばい。もうちょいしたら大小路やのに、春野さんの前でそんなそわそわするのもアレやし…かといって幼稚園児に負けるのもしゃくや…ボタン…春野さん…ボタン…春野さん…あああ!」
 
春野「上田くん、どうかしたん?」
 
上田「ど、どうもせえへんで!ごめん…」
 
上田、ちらりと美結を見る。勝ち誇ったような顔で上田を見る美結。
 
上田M「くそ、俺は負けるんか…」
 
電車が大小路に止まり、発車しようとする。美結がにんまり笑ってボタンに手をやろうとすると、
 
春野「あ、次花田口やん。絵理押しとくな?」
 
と、おもむろにすっとボタンを押す春野。
ベル ピンポーン…
 
上田「え?」
 
美結「え?」
 
車掌「次、止まります。ご乗車有難うございました。」

(出口慧子、竹入綾郁、竹入慧音 平成25年12月14日 作)

 

  • 作 ドラマティック堺さがしハンターの高校生のみなさん
  • まとめ 今井雅子さん

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