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気鋭の小説家 真山仁さんを迎えて

更新日:2016年12月1日

現代社会の光と影に鋭く切り込む気鋭の小説家“真山仁さん”を迎えて、これからの堺を考える

平成28年11月9日、竹山市長が前田商工会議所会頭とともに 堺育ちの小説家・真山仁さんと、堺の今昔を交えながら 経済や今後の展望について語り合いました。

真山)今日は「あたり前田のクラッカー」で有名な前田製菓の社長さんとお話しできるのを楽しみにしてきました。CМのキャラクターは藤田まことさんでしたね。昔から好きで、今でも前田のクラッカーを買っています。まさにあれは日本人の味だと思います。
会頭)ありがとうございます。真山さんがそんな昔からのファンだと知って、私もとても嬉しいです。

会頭

子ども時代の体験は、人格形成の上で非常に重要。やっていけないことは地域のボスが教えてくれた。

市長)真山さんは堺育ち。私はよく堺の人は「挑戦の遺伝子」「匠の遺伝子」「自由の遺伝子」という3つの遺伝子を持っていると言っています。真山さんもその一人だと思うのですが、あらためて子ども時代のことをお話しいただけますか?

真山)新金岡に住んでいましたが、通っていた小学校は自主性を重んじる学校でした。私は児童会長をしていましたが、先生がなんでも子どもたちで決めさせてくれたので、自分の意見に共感してもらうことを第一に考えていました。ネゴシエーションの始まりですか(笑)。大きくなったら社会で役に立ちたいと思い始めたのもこの頃です。

市長)堺の持つ自由な空気が真山さんの現在に大きく影響を与えている。やっぱり教育っていうのは大事ですね。

真山)ええ、今の自分の土台には、堺で過ごした幼少期の頃の体験が強く影響していると思います。

市長)私は黒土で生まれ、宿院で育ちました。当時は、真山さんの『そして、星の輝く夜がくる』の何でも屋のあんちゃんみたいな、おせっかいなおっちゃんやおばちゃんが沢山いて、叱ったりしながら地域で子どもを育てる力があったんですね。

会頭)私の生まれは寺地町です。子ども時代の体験は、人格形成の上で非常に重要と思います。昔の子どもは幸せやった。やってはいけないことは地域のボスが教えてくれたから。悪さする子どももいっぱいいましたけど、その中にはちゃんとボスが居て「こんなんやったらあかん」とか、良し悪しを教えてくれましたね。そんな堺のまちが好きで、今は堺に恩返ししたいという気持ちで市の地域産業の振興に取り組んでいます。

真山さん

ユダヤ商法は船場商人のやり方と同じ。“ハゲタカ”は大阪商人の復活を願って書きました。その原点は堺にある。

会頭)真山さんはいつ頃から作家になろうと思ったんですか。
真山)小学6年生の頃、自分は他の人と違い、表からも裏からもニュートラルな立場でモノを見ることができるのが強みだと気付いていました。この能力を活かして人の役に立つなら政治家だな、でも世の中を変えるには派閥を作らなきゃいけないから無理だ。小説家なら、一人で出来るし、作品をたくさんの人が読んでくれれば世の中に影響を与えられる、と考えるようになりました。高校生になると、小説家になるための人生設計を描き始めました。当時私が好きだった作家は、記者出身できっちりと取材をして分かりやすい文体で書く人が多かったんです。それで、まず新聞記者になろうと思いました。
市長)デビュー作は、大資本によるM&Aを描いた『ハゲタカ』ですね。

真山)縁があって経済小説を書くことになり、当時の自分ができるすべてをつぎ込みました。私は金融業界にいたことがないので、外資系ファンドについては数多く取材をしました。そこで気付いたのは、世界で有名なユダヤ商法は皆を笑わせ、それで相手の懐に入る船場商人のやり方と同じなんですよ。そこで、大阪商人を復活させるつもりで『ハゲタカ』を書きました。主人公は船場の生まれで、ジャズが好きでピアノも弾くという設定です。世界を飛び回るファンドマネジャーの話のように思われていますが、本当は大阪商人の強さを描いているんです。ユダヤ商法のように、自分をアホに見せ、相手を一発で仕留める。それが秀吉の時代から続く。大阪商人の原点は堺にあると思っています。関西はその強みを持っているんです。それが戻れば、日本は強くなる。だから私は、東京の真似はやめましょう、と言ってます。

市長)堺ではよく「もののはじまり何でも堺」と言われますが、堺の気風と精神が、堺発の新しい文化や産業を生み出し、新たな時代を切り拓いてきたんですね。

会頭)堺の産業といえば、非常に高い技術、匠の技を持つ中小企業が多いんですが、事業承継が課題となってきています。高度な技術を次代に継承し、地域経済を支えていく1つの手法として、中小企業間のM&Aも踏まえた事業承継支援にも取り組んでいきたいと思っています。

市長)『そして、星の輝く夜がくる』は、真山さんならではの切り口の作品ですね。

真山)そう言っていただけると嬉しいのですが、『ハゲタカ』とは異なり、経済バトル小説でなく、東日本大震災被災地の架空の小学校を舞台に、悲劇と希望の人間ドラマを描いたものです。ケタ違いに売れなかったですね(笑)。でも、私は阪神淡路大震災で壊滅した地域のすぐそばに住んでいたのに助かったのです。亡くなった人の悲しさと生き残った人の悲しさは、どちらも計り知れません。自分が生き残ったのは、きっと、こんなことがあったと言葉で伝えるためであり、これは私の小説家としての使命じゃないかなと感じています。

市長)震災後に生き残った人々の苦悩がよくわかるように描かれていますね。私どもも被災地に寄り添い、職員派遣などを行っているところです。市の大きな使命は市民の皆さんの暮らしの安全、安心の確保であり、災害に強いまちづくりに取り組んでいます。

会頭)企業活動においても災害への備えや対策は重要で、堺の企業がBCP(事業継続計画=災害等発生時の事業継続、復旧を図るための計画)の策定にあたっての相談なんかをやっています。

市長

堺で学んで世界へ飛び立った子どもが帰りたくなる。そんな教育に力を入れていきたい。

会頭)堺には創業百年を超える企業がたくさんあり、今も時代のニーズに合わせ、新製品の開発や新分野にチャレンジしています。今後も新事業・新産業が生み出せるまちにしていきたいと考えています。また、百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産登録されることで、国内外からの注目が大きくなります。観光関連産業をはじめ多様なサービス産業の強化が必要です。それに伴い、ますます間口が広がり、モノづくりの勢いも乗ってくるでしょう。

真山)いいモノを作っても、その技術やモノの良さの伝え方がよくなくて、世間に知られていないことがあります。そこで大切なのが「つなぐ人」、つまり「プロデューサー」の存在ですよね。また、外国人を誘客したいなら、その国の言語を話す人に母国語で伝えてもらうことが大切です。

市長)その通りですね。多言語でのおもてなしとか。いいものを持っていても、相手に伝わらないことには意味がない。

真山)映像を使う方法も有効です。ある大学の研究室が資金調達する際に、昔は文字だけで訴えていましたが、自分たちの研究の成果を映像で世界に発信したところ、ビッグな企業からオファーが来たそうです。堺は国際貿易都市や自治都市としての歴史と文化が豊富にある。仁徳天皇陵古墳もあるし、天下人と対峙した千利休もいた。その歴史が今に続くわけですが、それだけでは単なるノスタルジーに終わってしまいます。過去のストーリーがあるから今の堺が成り立っていることを示していく必要がありますね。

市長)その視点は大事ですね。堺の歴史文化、伝統は他の都市にはない貴重な資源。今、まさに百舌鳥古墳群の世界文化遺産登録や千利休の大河ドラマ誘致など、歴史文化を活かしたまちづくりに取り組んでいます。それと、国際都市として将来の堺の発展を担う、世界で活躍できる人材を育てることも重要です。過去の良さを生かしつつ新しい文化を創っていく。これからも「もののはじまり何でも堺」という精神を持って堺発の新しい文化を切り拓いていきたいと思います。

真山)たとえば、現代のルソン助左衛門になりなさい、何かをつかんで帰ってきなさいと言って、大学生が海外へ一人旅する支援をしてはいかがでしょう。若いときにそういう経験をすると目的意識が高くなり、海外の友人もでき、人生の幅も広くなる。

市長)子どもたちが堺で学んで元気に世界に飛び立って、また堺に帰ってくる。そういう教育に力を入れていきたい。そのためにも、子どもたちを地域全体でしっかりと育てたいと思っているんです。

会頭)井戸端会議の井戸のような、他人が自然と集まれるような場づくりも大事ですね。

市長)それに、親も地域と関わりを持たせる、地域で育てていくという考えも必要。核家族化しているので、お互いがお互いを巻き込み、関心を持ち合う。そうした濃密な地域社会を作っていきたいですね。

真山仁さんからのメッセージ

堺魂の原点を見つめ直す時が来た!

「自治都市堺は、将軍にさえ支配されなかったまち」と小学校で学んだ時、でも今はそんな面影がないなと子ども心に思ったのを覚えています。では、どうすれば“自治都市”と呼ばれるようになるのか。それは、国内外の人々が自由に行き来する様々な交流場があることではないでしょうか。文化も情報も、人がもたらす――という堺魂の原点を見つめ直す時が来ています。

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