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贈賞理由報告

更新日:2012年12月19日

自由都市・堺 平和貢献賞選考委員会 上田 正昭 選考委員長

 ただいま、ご紹介いただきました自由都市・堺 平和貢献賞の選考委員長を務めております上田正昭でございます。

 本日は、多くの皆様においでいただきましてありがとうございました。選考委員会を代表いたしまして選考理由をご説明申し上げたいと存じます。

 この賞は、アジア・太平洋地域を中心に世界的に平和に貢献している方々を平和と人権の視点から顕彰する賞でございます。

 第1回は、スリランカのジハン・ペレラさんに受賞していただきました。スリランカは内戦に明け暮れておりましたけれども、非武装を唱えて活動しておられたジハンさんらの努力が実って、この賞も大変役立ってスリランカには平和が戻ってまいりました。
第2回は、大賞に田内基さん。「故郷の家」を運営しておられまして、高齢者福祉にたいへん大きな役割を果たしてこられた方でございました。
第3回は、先ほど朝日新聞社 阿部編集局長がおっしゃいましたように大賞にミャンマーのアウンサンスーチーさん、そして台湾赤十字組織、奨励賞には松居友さんを選ばせていただきました。本当におめでとうございます。

 アウンサンスーチーさんは、ビルマの国民的英雄であったアウンサン将軍の娘さんとして1945年にお生まれになりました。そして1988年、現在も活動を続けておりますが、国民民主連盟という組織をたちあげてその総書記になられました。しかし、当時のビルマは軍事政権でありまして、その翌年1989年から2010年まで軟禁状態におかれ、その活動は一切制限されました。しかし、スーチーさんはその弾圧に屈することなく民主化のために努力され、1991年にはアジアでは初めて女性がノーベル平和賞を受賞する、その栄に浴されたことはみなさんもよくご承知だと思います。本年の4月、国会議員の補欠選挙でスーチーさんはめでたく国会議員に就任されました。今回の賞の受賞をたいへん喜んでいただいておりまして、ビルマの、今現在はミャンマーでございますが、ミャンマーの新聞でも大きく報道されております。残念ながら、国会開会中で本日はお見えいただいておりませんが、たいへん喜んでいただいている事をみなさんにご報告したいと思います。
 
 台湾赤十字組織でございますが、昨年の3月11日午後2時46分、ご承知の東日本大震災が勃発いたしました。東北をはじめとしてたいへんな災害を受けられたわけであり、欧米・アジア各地からご支援をいただきましたが、アジアで最も多額のご援助をいただいたのは、台湾赤十字組織でございます。総額は67億円、これが現在、東北の皆様の、東北3県の復興に大いに役立っております。この友好のご支援は我々、日本国民としてはたいへんありがたく、アジアの平和・友好のシンボルとして、この度のご支援は尊いものであると考えております。そして現在もなお、日本赤十字社と協力して復興にご尽力いただいております。

 奨励賞には、ミンダナオで活躍をしておられます松居友さんに受賞していただくことになりました。ミンダナオでは残念ながら内戦が続いておりましたときに、子どもたちたちがたいへん苦しい状況にあり、松居友さんは絵本の読み聞かせを始められました。そして、2003年にはミンダナオ子ども図書館を創設されました。そればかりではなく、小学校・保育所、さらに医療施設を建設し、630人のスカラシップの子どもたちに奨学金を給付しておられる。その活動は、子どもたちに自信と勇気を与える素晴らしい活動であり、平和貢献賞にふさわしいと判断いたしました。
どうか、皆様、今後ともこの受賞の経験にますますご自愛・ご活躍いただきますよう期待するものでございます。

 この賞が創設されまして、堺市がアジア・欧米でも次第に評価されつつあります。平和と人権、友好のこの賞が堺市で創設された意義はたいへん深い、どうか皆様、この賞の創設の趣旨にご理解とご支援をいただきまして、今後ともなお一層のご尽力、ご協力をお願いする次第でございます。
以上で報告を終わります。ありがとうございます。

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市民人権局 ダイバーシティ推進部 人権推進課

電話番号:072-228-7420

ファクス:072-228-8070

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