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賞の創設の趣旨

更新日:2021年3月18日

自由都市・堺 平和貢献賞の創設について

 「戦争の世紀」と言われた20世紀が終わり、今日、世界では、21世紀を「平和と人権の世紀」とするための努力が続けられています。しかし、現在においても経済・文化・宗教・思想などをめぐる対立や紛争が生まれ、政治システムの混乱、飢餓、貧困、難民の発生、人権侵害、環境破壊など、人々の生命や身体並びに尊厳が脅かされている国や地域が数多く存在しています。
 グローバル社会の進展する現在、このような問題は、国際社会の一員である堺市にとっても大きな問題であり、都市としてできる役割を果たしていくべきであります。

 堺は、古代から近代、それぞれの時代において、自治と自由の精神で切り拓いてきた日本の中で唯一の都市であると言えます。
 古代には、国家が形成され、その繁栄のシンボルと言える世界三大古墳の一つである仁徳天皇陵古墳が建設されています。
 また、中世では、南蛮貿易や日明貿易など国内外の国や地域と交流し、その文化や技術を積極的にとり入れ、日本でも有数の自治都市として発展しました。当時の堺が戦乱の絶えない時代背景の中にあって発展した基盤には、ヒトやモノが活発に行き交い、経済面のみならず、社会的、文化的な豊かな状態、すなわち、都市が平和な状態であったということが言えます。
 近代においても「ものの始まり何でもみな堺」と言われたように、進取の気風により商工業が発展しました。
 とりわけ、中世に千利休が大成した茶の湯の文化の、茶室においては、武器を持たず、身分の上下もなく、相手を敬い、心を通じ合わせるというもてなしの心は、まさに堺が生んだ平和と人権尊重の文化であると言えます。
 また、堺のまちは、応永の乱、大坂夏の陣、第二次世界大戦の堺大空襲という三度にわたる戦火に遭い、多くの生命や財産を失うという歴史を有しています。堺のまちに暮らす人々は、そのたびに復興を果たしてきました。
 堺には、今もこのような歴史を背景とした「もてなしの心」や自由と自治の伝統が受け継がれています。

 平和を礎にして発展した歴史を有し、これまでにも平和、人権に積極的に取り組んできた堺市は、平成18年の政令指定都市移行を契機に、国際平和の実現と維持をめざし、平和と人権の大切さを国内外に発信し、平和社会の実現に寄与することを目的として平成19年1月に「堺市平和と人権を尊重するまちづくり条例」を施行しました。
 堺市は、この条例の理念に基づき、平和と人権尊重の重要性を発信し、市民の皆様をはじめ多くの人に国際協力、貢献活動に対する理解と認識を深めていただくとともに、世界で行われているさまざまな活動を支援し、一層の発展につなげ、都市として国際貢献を図ることを目的に、「自由都市・堺 平和貢献賞」を創設しました。

 堺市は、「自由都市・堺 平和貢献賞」を通じて、平和社会の実現に向けて「もてなしの心」を世界に発信していきます。

このページの作成担当

市民人権局 ダイバーシティ推進部 人権推進課

電話番号:072-228-7420

ファクス:072-228-8070

〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館6階

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