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堺市
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【3】4.戦略的な施策展開 その3

更新日:2012年12月19日

 種々ある観光施策を効果的に推進していくためには、既述の現状分析やコンセプト等を踏まえ、堺市の現状、当該施策の意義や重要性、目的、効果等を明確にイメージしながら、戦略的に実施することが重要である。
 堺市の現状として、歴史文化的なポテンシャルはあるものの、必ずしも来訪者が観光を楽しめるような環境が整備されていないことが指摘されており、このような状況を踏まえて、今後の基本戦略を整理する。

早急に実施すべき具体的な観光振興施策

 観光施策の定型的な分類というものが存在するわけではないが、企業活動における製品づくり、顧客サービス、販売宣伝に対応して、〈1〉集客観光地としての新たな魅力創造、〈2〉受入れ体制、ホスピタリティの充実、〈3〉情報発信・PR活動、の3つに大別し、具体的な施策メニューを整理する。

【受入れ体制・ホスピタリティの充実に向けての施策】

 体験メニューは、旅行代理店などの商品企画との相性もよく、堺は豊かな歴史文化を有しており、固有性の高い伝統産業も存在しているものの、いずれも観光客を主な顧客として展開されているものではないため、必ずしも十分なホスピタリティを有しているとは言い難いとの指摘がある。 堺の「歴史文化」を来訪者が容易に、かつ快適に体感することが可能となるよう、来訪者本位の視点で、現場の問題点を順次改善しつつ、体感・体験の仕組みづくりを進めるとともに、旧市立堺病院跡地に整備する文化観光拠点と整合を図りながら、周遊促進のための基盤づくりを行う。

(1) 来訪者が満足できる仕組みづくり

〈1〉歴史文化体験メニューの充実

 北旅籠地区の刃物製造業者を中心とした、工房見学、製作実演、製作体験などの伝統産業体験メニューは、旅行代理店などの商品企画との相性もよく、近世堺の歴史文化を伝える有力な観光コンテンツとなりうる。対象となる誘客ターゲットは、他地域の体験型ミュージアム等の中心顧客層である児童、ファミリー層となる。また、刃物を前提にすれば、道具に凝るといわれる中高年男性なども考えられる。
 しかしながら、現状では個々の事業者が、本業の傍らに地場産業や観光の振興のためにPRやサービスの一環として実施しているものが多く、事前電話予約の必要や、参加人数の制約、本業繁忙時には受け入れができなくなるなど、利用者が都合に合う事業者を探すために手間がかかっており、必ずしも利用者本位のサービス提供とはなっていない。また、現在堺HAMONOミュージアムでは希望者に刃物の名入れ作業体験サービスを行っているが、一般にはほとんど知られていないため、事情通の裏メニューのような状況になっている。
 このような状況を踏まえ、以下のような取組みを実施する。

  • PR強化等により認知度向上を図るとともに、各事業者への予約の一元化等、利用者の利便性の向上を検討する。
  • 伝統産業体験メニューの重要性について賛同する事業者や旅行代理店等とともに、体験内容、消費時間、参加費用、PR方法などを検討して誘客ターゲットに適合した商品開発に取り組む。

〈2〉食文化体験の促進

 堺には、中世以降の歴史文化の連鎖のなかで発展してきた、和菓子、昆布、茶、和食など、伝統ある食文化が現在も生きており、全国的に見て高水準の品質と評価された。
 しかしながら、堺の食文化が全国でも有数の伝統を持つことは、一般的に認知されているものと言い難く、観光スポットとの一体的な情報提供なども不十分なため、市外からの来訪者の多くが、その存在を知らないまま見過ごしてしまっている。
 このような状況を踏まえ、以下のような取組みを実施する。

  • ガイドツール、メディア、百貨店のフェアへの出店など情報露出を積極的に行い、市外へ向けた認知度向上を図る。特に、観光情報との一体的な情報提供により、観光スポットとの“紐付け”を行うことによって利用者を誘導し、できるだけ多くの来訪者に高評価「食文化」を体験させるとともに、食関連施設から、市内の魅力資源への誘導も検討する。
  • 和菓子等をテーマにしたPRキャンペーンを行うことなどにより、商品そのものの認知度向上や販路開拓等を推進する。
  • 民間企業と連携して、堺の歴史文化を背景に感じられるお土産の開発を進めるとともに、インターネット等で共同販売システムを構築することなどにも取り組む。

 また、ガイドツールを作成する場合、従来の店舗紹介といった形の所在地や商品情報、価格などの羅列的記述ではなく、顧客ターゲットごとに訴求するポイントを絞った打ち出しを行うこととする。
 また、集客資源調査による客観的な評価なども活用して、利用者の視点を取り入れた内容とし、魅力のない宣伝チラシとならないよう表現を工夫する。
 このほか、「歴史文化」というテーマに沿って、様々な食文化の由来などを整理し、例えば堺の歴史を彩る文化人、商人、武将などの人物とのつながりや、当時の町の様子、人々の生活様式、風俗などとの接点を解説することや、限定発売などの手法を用いながら高級感を演出することなどによって、来訪者が、堺の歴史文化を感じ、高い満足度を得られるような工夫をしていく。

〈3〉テクニカル・ビジット(産業観光)の推進

 堺市の市民意識調査において、「歴史・伝統」に次いで多かったのが「産業がさかん」とするものであった。大手旅行社へのインタビューでも、最先端技術を備えた工場等の視察や技術体験のニーズがあるということであり、必ずしも「歴史文化都市」としてのイメージ形成に資するものではないが、これらを有効に活用することで、新たな観光客を獲得できる可能性が十分ある。
 既に市内事業所で行われている工場見学や、臨海工業地帯7-3区に整備された先進的な環境関連産業の集積(エコ・タウン)は、東アジアからの誘客にも有効な観光資源になると考えられる。このため、関係企業等との連携を深めるとともに、これらの情報を収集し、一元的にホームページ等での情報提供を実施する。

〈4〉市役所21階展望ロビーの活用

 地上80メートルの市役所最上階で360度のパノラマが楽しめる回廊式ロビーである当該施設は、年中無休、無料開放で、眼下に広がる市街地から六甲山、関西国際空港、生駒・金剛山、大阪城などが眺望でき、集客資源調査でも「眺望」については90点を超える極めて高い評価を獲得している。
 仁徳陵古墳の全貌や百舌鳥古墳群をよりよく認識できる最適のビューポイントであり、仁徳陵観光スポットとしての旅行業者の評価も高いことから、この施設を積極的に観光コースに組み込むことにより、古墳観光の価値や満足度の向上につながると考えられる。
 ただし、利用者の評価状況から、観光施設としての基本機能の改善が求められるところであり、今後旅行代理店や来訪者等へのアピールを行うとともに、標識・サイン類の整備や売店の整備等を行うことを、関係部局とともに検討する。

(2) 受入れ体制の整備

〈1〉来訪者に対する情報提供の充実

1) ガイドブック・ガイドマップの改善

 既存のガイドブック等の改善に順次取り組み、見る、学ぶ、遊ぶ、体験する、買う、食べるといった各項目の情報がよりわかりやすく魅力的に整理されたガイドブック・ガイドマップの制作を行う。
 魅力や評価の高い情報コンテンツについては特に強調した編集を行うとともに、写真の内容の充実を図ること等により観光客の興味をひきつけるほか、旅行代理店の商品企画につながるような工夫を図る。これに加え、ガイドブック・ガイドマップの活用法や有効な配布方法の検討も行う。
 また、出版社等とのタイアップにより、雑誌編集者の観点で編集された、より読者のニーズに沿ったガイドブックを出版し、書店や売店等で販売することも効果的である。これは、まず地元市民の行動を誘発するツールとなり、観光集客地としての活性化が期待できる利点も備えている。
 このほか、実際の来訪者にとっては、訪れたスポットの周囲の散策マップが必要との指摘もあり、このようなマップの製作、配布も行う。なお、これらの地図には、開放されているコンビニエンスストアのトイレ情報を記載するなど、利用者の視点で使いやすい内容としていく。

2) 史跡等の説明の充実

 現在、寺社や古墳等に施設説明板を設置しているが、やや学術的な記述となっており、物語性が希薄である。パンフレットを持たない来訪者が過半となることを想定し、対象施設と一体となって堺の物語に具体的に体感できるよう、そこで活躍した歴史上有名な僧や武将などの人物や起こった事件を中心とする平易な記述に改める必要がある。
 また、製作に当たっては、利休や晶子、一休などの堺ゆかりの著名人の認知度を最大限に活用し、さし絵などを活用することで、親しみをもたせ、楽しく回遊できるように工夫すべきである。
 このほか、観光ガイドボランティアが行っている説明についても、一層の質の向上を図るため、研修の充実や検定制度の導入等について検討を行う。

〈2〉来訪者案内・誘導等の改善

1) 観光案内所の改善

 観光案内所による観光支援については、厳しい評価がなされており、改善すべき事項は少なくないと考えられる。関係者が利用者の視点に立って再点検を行い、以下のような諸点について、順次改善に取り組む。
 また、観光案内所の管理のあり方についても、あわせて見直しを行っていくことを検討する。

  • 立ち寄りやすさの改善
    現在の案内所は、場所も分かりにくく、また、サービス内容、営業時間等も外部に明示されておらず、一見の来訪者にとって必ずしも「入りやすい」状況とはなっていない。このため、案内表示の改善を図るほか、入りやすい雰囲気を醸し出すような施設の改善を行う。
  • 観光客への基本的サービスの充足
    利用者からの不満が多く寄せられている以下の諸点等から、順次改善を行う。
    お土産販売の充実、各種観光資源・事業所との連携・提携による割引券、スタンプラリー等による特典、パソコンによる情報検索、コピーサービス、宿泊・飲食等の手配など
2) 案内表示・標識等の改善

 資源調査において、最寄り駅、高速道路インター等からの案内表示(標識など数、わかりやすさ)について尋ねているが、交通の便が良い、好立地の施設であっても、案内表示に対する不満が大きいことから、こうした地理に不案内な市外、特に遠方からの土地勘のない利用者を想定して、駅やバス乗り場、幹線道路、市内のランドマークなどからの案内表示を見直し、迷いやすい場所について施設ごとに点検していく必要がある。このため、堺市の観光の玄関口となる、堺駅、堺東駅等に総合案内板を設置するとともに、各施設への誘導サイン等についても、順次整備する。表示の改善を行う際には、旧市立堺病院跡地に整備する文化観光拠点を中心に、自動車・自転車・歩行者のそれぞれに配慮しながら、施設ごとに統一感、わかりやすさ、景観などに配慮して基準を設けて実施することも検討する。
 また、ハード整備だけでなく、阪神高速泉大津S・Aや市外主要駅等に観光パンフレットを配架するなどの工夫も検討していく。
 このほか、基本的な案内表示板等については、日・英・中・韓国朝鮮語による標記やピクトグラム(模式図)の活用等にも順次取り組んでいく。

〈3〉周遊・アクセス交通の利便性向上

 古い町並みが残る北旅籠町や南宗寺等の観光資源が集中する旧市街を挟む形で、南海電鉄南海本線、南海高野線が南北に運行しており、これらとほぼ並行して、阪堺電気軌道阪堺線(路面電車)が旧市街の中心を走っている。また、JR阪和線には仁徳陵古墳や大仙公園への最寄駅である百舌鳥駅がある。
 このように、南北に4本の鉄道路線が運行しており、ほぼ10分程度で堺の中心部から難波に移動することが可能であるなど、南北交通は充実している一方で、これに比較すると東西交通の利便性は低く、旧市街地・大仙公園間の移動はバスを乗り継ぐ必要があるなど、来訪者にとって公共交通での市内周遊は容易ではない。
 現状では、必ずしも個々の観光資源単体での集客力が十分ではないことから、個々の資源を連携させ、ネットワークとして機能させることで、来訪者の様々なニーズを満たすことが重要な課題となっており、各種交通手段の利便性向上についても、関係部局、関係企業等が連携して積極的に取り組むことが必要である。

1) レンタサイクルの利用促進

 堺の自転車製造業は、製品出荷額1,163億8,973万円(平成14年工業統計調査)、対全国比で43.3%を占める市の主要産業であり、「自転車のまち・堺」として積極的なPRを行う必要があるものであるが、これに加えて、移動手段としての活用も積極的に推進することが必要である。
 従来からも主要駅等でレンタサイクルが運営されているが、これまで十分に利用されていなかったことから、案内表示の改善、各観光スポットにおける駐輪場の整備、サイクルガイドマップの作成のほか、観光ボランティアの解説を付したツアーを実施することなどを検討し、その利便性向上を図る。

2) 観光周遊バスの検討

 仙台市、金沢市などで導入されている観光周遊バスは、現地に不案内な観光客にとって、確実に目的地に到達できる安心で便利な移動手段である。現在、観光資源が集中する旧市街地と大仙公園周辺を直結する交通機関がなく、周遊の容易さを高める手段として、周遊バス運行に向けての取組みを検討し、具体化する。

3) 路面電車の活用促進

 「チンチン電車」との愛称で市民に親しまれている阪堺電気軌道の沿線には、歴史文化資産が集中しており、阪堺線宿院電停近くで文化観光拠点の整備が計画されていることから、旧市街周遊の移動手段として一層の活用が望まれる。
 このため、阪堺線を利用した周遊モデルコースなどのPRやパンフレットの作成のほか、堺市内のバス及び阪堺線の共通1日乗車券「ぶらり堺1日フリー乗車券」の販売促進などについて、事業者と連携して積極的なPRや販売拠点の増加に努める必要がある。
 また、南海堺駅~堺東駅間のLRT整備が計画されており、相互直通化などの阪堺線との連携策を検討し、利便性の高い公共交通網を構築していく必要がある。

4) 駐車場の整備推進

 資源調査における観光施設の「駐車場」の評価は平均点62.9点と低い。特に旧市街地の飲食店や小売店などの個店、観光スポットでは、駐車場がないことも多く、また、駐車場はある場合であっても、台数が少ない、駐車しにくい、場所がわかりにくいなどの問題を抱えているケースが多い。
 基本的に駐車場の拡充整備や案内等の改善は各事業所単位で行うものであり、それぞれが問題点を点検し、その改善に取り組むことが基本となるが、旧市立堺病院跡地に整備する文化観光拠点において駐車場機能の充実を図るほか、以下のような施策についても検討することが必要である。

  • 北旅籠町及び南宗寺周辺の密集市街地では、駐車場が絶対的に不足しており、駐車場の整備などを検討する。
  • 駐車場情報の収集とともに、ホームページや周遊マップ等での情報の提供を行う。

このページの作成担当

文化観光局 観光部 観光企画課
電話:072-228-7493 ファックス:072-228-7342
〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所本館2階

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