○堺市議会基本条例

平成25年3月19日

条例第24号

目次

前文

第1章 総則(第1条)

第2章 議会の権限(第2条―第6条)

第3章 政策審議(第7条―第9条)

第4章 議会運営(第10条―第13条)

第5章 補佐機関(第14条―第16条)

第6章 広報及び広聴(第17条)

第7章 研修(第18条)

第8章 市民参加(第19条―第22条)

第9章 情報公開(第23条・第24条)

第10章 質疑質問(第25条―第27条)

第11章 議員の身分及び待遇(第28条―第30条)

第12章 条例の見直し等(第31条―第33条)

附則

堺市は、中世において世界的にも先駆をなす自治都市を形成したという住民自治の発祥を誇りとしている。

その系譜を受け継ぎ全国初の政治倫理条例を制定した私たち堺市議会は、日本国憲法に規定された地方自治の本旨に基づき、直接選挙で選ばれた市民の代表である市議会議員によって構成される議事機関であり、本市の意思決定機関としての役割を担う住民自治の要である。

一方、二元代表制のもと、同じく直接選挙で選ばれた市長は、議会に比べて多くの権限を有し、市政における役割はおのずと異なる。しかし、市議会と市長とは、互いに健全な緊張関係を保ちながらも、独立対等な立場で、多くの市民の多様な意見を市政に反映し、これを運営する責務を負っている。

今日の地方分権時代の到来により、地方自治体の役割と責任が拡大し、市民の行政需要が増大する中で、本市議会は、議会の活動に関する様々な情報を積極的に発信し、これを市民と共有するとともに、多くの市民の市政への参画を推進することにより、市民にとってより身近で開かれた議論の場としての役割の強化及び充実に努めなければならない。

よって、本市議会は、市民から負託された期待に応えるため、自ら議会改革を推し進め、議会の権能をさらに高めていくことを決意し、この条例を制定する。

第1章 総則

第1条 この条例は、地方自治の本旨に基づき、二元代表制のもと、議会及び議員の役割、責務及び活動原則を明らかにするとともに、議会と市民との関係、議会と市長その他の執行機関(以下「市長等」という。)との関係その他の議会に関する基本的事項を定めることにより、市民に身近で開かれた議会を創造し、もって市民福祉の向上及び市政の持続的発展に寄与することを目的とする。

第2章 議会の権限

(議会の役割及び責務)

第2条 議会は、二元代表制のもと、次に掲げる役割を担い、責務を負う。

(1) 議事機関として、議案の審議及び審査を行い、本市の意思決定を行うこと。

(2) 市長等の事務執行について監視し、政策の効果を適切に評価すること。

(3) 市政の課題等について調査を行い、政策立案及び提言を行うこと。

(4) 決議、意見書等により、国又は関係行政庁に対し、意見表明を行うこと。

2 議会は、前項各号に掲げる役割のうち、災害等の発生時においても迅速に対応する必要があると認めるものについて、継続してこれを担い、その責務を負うものとする。

3 前項の規定により継続して担うべき役割及びこれに係る責務に関する計画は、議長が別に定めるものとする。

(平29条例1・一改)

(議会の活動原則)

第3条 議会は、前条第1項各号に掲げる役割を果たすため、次に掲げる原則に基づき活動するものとする。

(1) 議会活動の公正性及び透明性を確保すること。

(2) 市民との意見交換等を通じて、多様な課題の解決に取り組むこと。

(3) 議会活動について、市民に説明し、情報公開を行うこと。

(4) 議会の役割に鑑み、継続的な議会改革に取り組むこと。

(平29条例1・一改)

(議員の活動原則及び職務)

第4条 議員は、高い倫理性を保持し、誠実かつ公正に職務を遂行することを活動原則とし、議会の議事に参与するほか、主に次に掲げる職務を行うものとする。

(1) 市民の多様な意見を把握し、市の政策立案及び提言に適切に反映させること。

(2) 市政に関して、必要な調査及び研究を行うとともに、必要に応じ議案を提案すること。

(3) 市民に対し、自らの議会活動について、わかりやすく説明すること。

(4) 議員としての資質を向上させるよう、常に研さんすること。

(平29条例1・一改)

(会派)

第5条 議員は、議会活動を円滑に行うため、議員の集団として会派を結成することができる。

2 会派は、政策立案、提言等に関し、会派間で調整を行い、議会における合意形成に努めるものとする。

(議決事件及び報告案件の拡大)

第6条 地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第2項に規定する議会の議決すべき事件及び議会へ報告すべき案件については、別に条例で定める。

第3章 政策審議

(市長等との関係)

第7条 議会は、二元代表制のもと、市長等と独立対等な立場で、緊張関係を保ちつつ、議事機関としての役割を果たしていくものとする。

(資料の提出等)

第8条 市長等は、議員から議案審議等に必要な資料の提出又は説明を求められた場合は、これに誠実に対応するよう努めるものとする。

(政策立案及び政策提言)

第9条 議員は、会派等の枠を超えて、積極的に政策立案及び政策提言を行うよう努めるものとする。

第4章 議会運営

(議長及び副議長)

第10条 議長は、議会の代表者として、中立で公平な立場においてその職務を行い、民主的かつ公正な議会運営を行わなければならない。

2 議長は、議会の秩序を保持し、円滑な議事運営に努めるものとする。

3 前2項の規定は、副議長が議長の職務を行う場合に準用する。

(会期等)

第11条 議会は、議会審議の公正性及び透明性を確保するため、市政の課題に的確かつ柔軟に対応し、必要な審議日数を適切に確保し会期を定めるものとする。

(委員長及び副委員長)

第12条 委員長は、委員会の円滑な議事運営に努めるものとする。

2 委員長は、市政の課題及び市の事務に関する調査並びに付託された事件の審査(以下この条及び次条において「調査及び審査」という。)を行う委員会の特性を発揮させるよう努めるものとする。

3 前2項の規定は、副委員長が委員長の職務を行う場合に準用する。

(委員会)

第13条 委員会は、調査及び審査を自主的かつ自立的に行うものとする。

2 委員会は、調査及び審査を充実させるため、必要に応じて委員間討議を行うものとする。

3 委員会は、市民の意見を把握するため、公聴会及び参考人制度の活用に努めるものとする。

4 常任委員会は、その有する専門性の見地から調査及び審査を行うものとする。

5 特別委員会は、その設置目的及び委員の数を明確にし、効率的に調査及び審査を行うものとし、政策の立案又は提言を行うことができる。

6 議会は、特別委員会が、その設置目的を達成した場合においては、速やかにこれを改組し、又は廃止するものとする。

第5章 補佐機関

(専門的知見の活用)

第14条 議会は、地方自治法第100条の2に規定する学識経験を有する者等による専門的事項に係る調査を積極的に活用するものとする。

(議会事務局の機能強化)

第15条 議会は、議会の政策立案能力を向上させ、議会の機能を充実させるため、議会活動を補佐する議会事務局の機能強化に努めるものとする。

(議会図書室の充実強化)

第16条 議会は、議員の議会における審議及び調査研究に役立てるため、必要な資料等を収集保管し、議員に積極的な情報提供を行うなど議会図書室の充実強化に努めるものとする。

2 議会は、議会図書室の市民等の閲覧利用に配慮するものとする。

第6章 広報及び広聴

第17条 議会は、市民に開かれた議会を実現するため、多様な手段を活用し、積極的な広報に努めるものとする。

2 議会は、市政の課題に関する市民の様々な意見を把握するため、多様な手段を活用し、広聴の充実に努めるものとする。

第7章 研修

第18条 議会は、議員の政策形成及び政策立案の能力向上を図るため、議員研修の充実に努めるものとする。

2 議会は、この条例の制定趣旨についての理解を深めるため、一般選挙後の議員の任期開始後速やかに、議員に対し、この条例に関する研修を行うものとする。

第8章 市民参加

(市民参加の促進)

第19条 議会は、市民の多様な意見を把握し、議会活動に反映させるとともに、市民が議会の活動に参加する機会の充実に努めるものとする。

(公聴会及び参考人制度の活用)

第20条 議会は、本会議において、市民の意見及び知見を審議に反映させるため、公聴会及び参考人の制度の活用に努めるものとする。

(請願及び陳情)

第21条 議会は、請願及び陳情を市民による幅広い提案又は意見と位置づけ、適切に処理するものとする。

2 議会は、請願及び陳情の提案者から申出があったときは、当該提案者の意見を聴く機会を設けることができるものとする。

3 議会は、採択した請願のうち市長等において措置することが適当と認めるものについては、市長等に送付した後、その処理の経過及び結果の報告を求めるものとする。

(議会報告会)

第22条 議会は、市民に対する説明責任を果たすとともに、市民との意見交換を通して多様な課題の解決に取り組むために、議会報告会を開催するものとする。

第9章 情報公開

(会議の原則公開)

第23条 議会の会議は原則として公開し、会議で用いた資料を積極的に公開するとともに、市民が傍聴しやすい環境の整備に努めるものとする。

(賛否の公表)

第24条 議会は、会議結果を公開し、予算、決算等の重要な議案について、会派等の賛否を公表するものとする。

第10章 質疑質問

(議員間討議)

第25条 議員は、議員相互間の自由かつ活発な討議を通じて議論を尽くし、合議制機関としての議会の役割を果たすものとする。

(質疑及び質問の方法)

第26条 本会議における議員の質疑及び質問の方法は、市政の課題に対する論点及び争点を明らかにするために、一問一答の方法若しくは一括質疑質問一括答弁の方法のいずれかの方法又はこれらを併用した方法によって行うことができる。

(市長等の趣旨確認のための発言)

第27条 市長その他の答弁者は、議員の質疑又は質問に対する答弁を的確に行うことができるよう、議長又は委員長の許可を得て、質疑又は質問の趣旨を確認するための発言をすることができる。

第11章 議員の身分及び待遇

(政治倫理)

第28条 議員は、常に高い倫理観を持って、誠実かつ公正に活動することを通じて、市民との信頼のきずなを深め、その職責を果たすことによって、市勢の発展のために尽力しなければならない。

2 前項に規定するほか、議員の政治倫理に関する事項については、別に条例で定める。

(議員定数及び議員報酬)

第29条 議員定数については、議会の責務を果たすため必要とされる議員数を検証するとともに、各選挙区において選出される議員一人当たりの人口の格差にも十分に配慮し、別に条例で定める。

2 議員報酬については、議員の活動及び職責に見合う対価を勘案し、市政の現況及び市民生活など社会経済情勢等の変化を踏まえ、別に条例で定める。

(政務活動費)

第30条 政務活動費は、議員の調査研究その他の活動に充当できるものとし、厳正に活用するものとする。また、その支出に関しては、使途を明らかにし、支出の透明性を確保するため、支出に関する証拠書類を公開し、活動成果の報告に努めるなど適正に取り扱うものとする。

2 前項に規定するほか、政務活動費の交付に関する事項については、別に条例で定める。

第12章 条例の見直し等

(議会改革推進組織)

第31条 議会は、議会の権能を高め、議会力の向上を図るため、継続的な議会改革に取り組むものとする。

2 議会は、前項に規定する取り組みを行うため、議会改革を推進する組織を設置することができる。

(条例の見直し)

第32条 議会は、この条例の施行後、条例の目的が達成されているかどうかについて、不断の検証に努め、市民の意見、社会情勢その他状況の変化を踏まえ、必要に応じて、条例の見直しを行うものとする。

(他条例との関係)

第33条 この条例は、議会に関する基本的事項を定める条例であり、議会に関する他の条例等を制定又は改廃するときは、この条例の趣旨を尊重し、この条例に定める事項との整合性を図るものとする。

附 則

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

附 則(平成29年2月27日条例第1号)

この条例は、平成29年4月1日から施行する。

堺市議会基本条例

平成25年3月19日 条例第24号

(平成29年4月1日施行)

体系情報
第2編
沿革情報
平成25年3月19日 条例第24号
平成29年2月27日 条例第1号