ワースト2の悲劇 (泥酔寝たばこ 火事のもと)
更新日:2018年12月18日
火災調査ファイル15
すっぽりと焼け抜けた床
FILE.15では、毎年出火原因の上位(この年は2番目に多かった)にランクされる「たばこ」での悲惨な事例を紹介します。
午前9時すぎ、近所に住む女性Aさんが洗濯物を干すため、2階のベランダに出ると焦げ臭いにおいがしていました。ふと隣を見ると屋根の隙間から煙が漂っているのを発見し、不審に思ったAさんは、近くにいた男性Bさんに一緒に確認するよう依頼、火災とわかると119番通報し、近所の人と力を合わせ消火器による消火を行い、居間で倒れている男性1人を救出し、男性は救急車で運ばれました。
堺市消防局では、放火や電気関係、たばこなどあらゆる視点に立って調査したところ、午前5時から6時ごろにかけて何かが焼けているようなにおいがしていたという数人からの情報や、寝具用の布団があったと思われるフローリングの床面がすっぽりと、長方形に焼け抜けていたという事実などが確認できました。
たばこと寝具用布団の燃焼実験結果では、火のついたたばこを布団の上に置いた場合、60分経過したときの布団の炭化状況は、46cm×48cmで約4mm/分の速度で炭化が進み、以後継続すると発炎することが知られています。
今回の場合は、たばこが原因で午前6時以前に無煙燃焼が始まり、出火推定時刻の9時すぎに発炎したものと推定されました。
救出された男性は、かなりの飲酒をした後、喫煙しながら就寝、多量の煙を吸って尊い命を落とす結果となりました。
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