第3回堺市犯罪被害者等支援条例検討懇話会 議事録(発言要約)
更新日:2012年12月17日
日時
平成24年11月15日(木曜)午後5時30分~
場所
堺市役所本館3階 第1会議室
議事内容
- 次第1 条例(案)について
- 次第2 貸付制度について
- 次第3 支援対象者について
事務局
皆さんおそろいですので、「第3回堺市犯罪被害者等支援条例検討懇話会」を始めさせていただきます。なお、堀川副座長につきましては、所要のため欠席の連絡をいただいております。
前回に引き続き、事務局を務めます、堺市市民人権局市民生活部市民協働課の三好でございます。よろしくお願いいたします。
早速でございますが、奥村座長の方に議事をお願いしたいと思います。奥村座長、よろしくお願いします。
奥村座長
よろしくお願いいたします。
それでは、議事を開始いたしたいと思います。
本日の次第に従いまして、事務局の方から、資料の説明をお願いします。
- 事務局説明
参考資料 前回発言要約
資料1 堺市犯罪被害者等支援条例(案)説明
資料2 貸付制度について
資料3 支援対象者について
奥村座長
事務局より説明がありました、何かご意見や質問がありましたらお願いします。
まず、条例案の修正等についての説明に関して何かございませんか。
大町委員
条例制定後、何年か経つと犯罪の内容なども変わってきていると思います。例えば、5年経った時に見直しができるといった項目は入れられないのでしょうか。
事務局
具体的には5年経過したときに、犯罪被害者の方々からこのような支援をしてほしいといった要望が出てきたときに対応ができるのかということだと思いますが、第4条に 市の責務として、支援に必要な施策を実施しなければならないという項目がありますので、この中で新しい施策を行う場合にも対応ができると思います。
今回、カウンセリングと一時避難住宅の提供を行っていきますが、今後必要な施策について適宜検討してまいります。
まったく全国的にも例のないような施策が必要ということであれば、条例改正も含めて検討することになると思います。
大町委員
文章に入れるのではなく第4条で対応していくのですね。
林委員
何がきっかけで見直しをするのかがわかりにくいですね。
3年後ぐらいには被害者の補償問題も変わってくると思います。3年程度で見直すことも必要ではないか。
事務局
支援条例を具体化する個々の支援策において、見直しは必要だと考えていますが、条例はある程度硬性が必要かと思います。ただ、社会情勢に応じて、個々の支援策を推進する中で、根拠法令である条例改正が必要であれば、条文の変更もしていくことになると思います。
段林委員
第11条の教育活動の推進ですが、条文にもっと犯罪被害者支援に特化した表現にできないでしょうか。
事務局
教育委員会で各市の教育条項なども参考に検討の上、人権及び生命の尊重といった文言になっているので、ご理解いただきたいと思います。
そのようなご意見があったことを教育委員会にもお伝えします。
奥村座長
宇治市や京都市においても、法教育の一環という広い意味で同じような文言になっています。
事務局
条例案について他にございませんか。
林委員
貸付制度については、既存制度を活用ということですが、条文に貸付制度を入れることはできないでしょうか。
事務局
既存制度であり、社会福祉協議会が行っている制度ですので、条文に入れるのは難しいです。
伊藤委員
カウンセリング制度について、一人6回程度というのは何か根拠はあるのでしょうか。
精神的被害については長い治療期間がかかると思いますが、一定の回数以後は自費で治療してくださいということでしょうか。
事務局
精神的被害が、完治するまでとなると、人それぞれで何年もかかる人もいると思います。市としては、回復へ向けた一歩を踏み出すための制度と考えていますので、まだ確定ではないですが、6回程度としています。
伊藤委員
財政的な面からですか。
事務局
対象者を市民だけではなく、在勤、在学の方も対象にと考えておりますので、一定の制限はしていきたいと考えております。
回数等については、今後カウンセラー等の意見を聞いて検討していきます。
伊藤委員
カウンセリングは結構お金がかかるので、もう少し支援をしてもらえたらと思います。
戸松委員
カウンセリングについて、市役所等あらかじめ定められた場所とありますが、市役所以外にどこか場所を決めるのですか。
事務局
例えば、カウンセラーが所属している団体等のカウンセリングルームなどを想定しています。
段林委員
カウンセリングについて、事件発生後1年以内の利用と書いてありますが、大きな事件になると、裁判に長い時間がかかり、その裁判中に精神的に不安定になるということも想定されるので、回数の制限はあるにしても利用期間の幅は3年程度とするなど、ある程度長くした方がよいのでは。
事務局
今後、いろいろな意見を参考に要綱で詳細を定めていきたいと思います。
林委員
6回がいいのかは別として、回数の制限はした方がいいと思います。
回数を限ったうえで、データを集積して、どの程度効果があったのかなど、事例を社会に対してフィードバックできるようにしてもらいたい。
奥村座長
先ほどの説明で、市営住宅の優先入居は難しいというお話でしたね。
事務局
募集戸数が少なく、応募倍率が高い中、犯罪被害者に特化した優先入居制度を設けるのは難しいと聞いています。
ただ、犯罪被害者であれば単身者であっても申し込みが可能になる入居条件の緩和について、検討していると聞いています。
大町委員
今の状況では、被害者に優先的に入ってもらうということは無理ということなのでしょうか。
事務局
第9条で一時的な住居の提供その他の必要な施策となっておりますので、今後状況に応じた施策を検討していきたいと思います。
公営住宅については、住宅困窮者や低所得者など法によって定められた部分があると思いますので、公営住宅に限らず民間住宅の入居への支援なども今後検討してまいります。
戸松委員
社会福祉協議会の制度で10万円渡切の支援制度があったと思うので、調べておいてほしい。
事務局
そのような制度があれば紹介できるようにしたいと思います。
佐藤委員
一時避難住宅については、DVやストーカーは女性相談センターによる緊急一時保護という制度がありますが、そちらとどちらを選択することになるのでしょうか。
事務局
基本的に、DVやストーカーは被害者から逃げることが必要なので、緊急一時保護を利用してもらうことになると思います。
佐藤委員
緊急一時保護を受けたあと、この一時避難住宅を利用するといったことはあるのでしょうか。
事務局
DV等については秘匿性が必要なので、適切ではないかもしれませんが、DVを担当している所管と相談します。
林委員
DVやストーカー被害の方には、一時避難住宅よりきっちり安全が確保されている施設の方がいいのでは。
戸松委員
基本的なことをお聞きしますが、犯罪を起こす可能性のある人まで対象にしているのか。犯罪がまだ起こっていない人の相談にものるのでしょうか。
事務局
犯罪の被害にあった人だけではなくて、犯罪を恐れている状況の人であっても相談を受けることはできると思います。カウンセリングなど個別の支援については、事件があったことの確認は必要だと思いますが、窓口としては広く対応していきたいと思います。
奥村座長
基本法自体が犯罪及びこれに準ずるとして心身に有害な影響を及ぼす行為としていますし、それを受けての条例ですので本条例でも対象が広くなっています。
段林委員
犯罪が起こりそうだという危険を感じている人が対象になるかということをお聞きになっているのだと思いますが、条文を厳密に読むと、害を被った人になってしまう。
事務局
実際には危険が迫る中で不安に感じている方に情報提供等を行うことはできると思いますので、運用の中で対応していきたいと思います。
大町委員
女性センターでも相談窓口から警察へつなぐこともありますが、すみやかに対応してくれています。
伊藤委員
人権相談で受けた事例でも、対応を警察へお願いしたらパトロールを頻繁にしていただけることになり、相談者の方も安心することができたということもありました。
戸松委員
今まで加害者の更生についての仕事をしてきましたが、この懇話会に参加して被害者支援について大変勉強になりました。
大町委員
加害者を更生させることは、被害者を少なくすることにつながることだと思います。
段林委員
再犯を防ぐことは非常に大事なことだと思います。
奥村座長
大阪府で2つ目の犯罪被害者等支援条例ができるということで、これに基づいて積極的な犯罪被害者等支援施策が講じられていくことに期待したいと思います。
他にご意見がなければ、事務局にお返しいたします。
事務局
ありがとうございました。
いただいたご意見を踏まえて、条例の基本理念に基づき事業を実施してまいりたいと思います。事業を実施する中で見直しを行っていきたいと思いますが、その際はまたご相談させていただくこともあるかと思いますので、ご協力よろしくお願いいたします。
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