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第12回 統合失調症Q&A

更新日:2010年8月10日

※内容は平成22年8月発行時のものであり、現在では変更されている場合があります。

 Aさんの企業で、精神障害がある方を雇用することになりました。人事を担当するAさんにとっても、初めてのことです。そこで、保健センターに問い合わせたところ、精神保健福祉相談員からの提案で、精神科医師に病気について説明してもらうことになりました。

精神保健福祉相談員(以下、相談員)

 こんにちは。保健センターの○○です。市民の方からの、精神保健福祉に関する相談を受けています。

精神科医師

 初めまして。精神科医師の□□です。今日は統合失調症について一般的な質問だと伺っていますが、どんなことですか?

Aさん

 今回(平成22年)の障害者雇用促進法の改正施行から、企業の障害者雇用枠が実質として増えました。私の会社でも、初めて統合失調症の方を雇用することになり、この病気をもっとよく知ろうと思って伺いました。実際、ハローワークを通じてご本人と面接しましたが、とてもいい方でした。今まで接することが無かった病気なので、今回をきっかけに理解を深めたいです。

精神科医師

 なるほど、熱意ある企業さんですね。では統合失調症とは、どんなイメージですか?

Aさん

 そうですね、恐ろしい声が勝手に聞こえてきたり、本当ではないことを思い込んで悩んだりする病気でしょうか。画家のムンクが描いた「叫び」の絵の世界に閉じ込められたみたいだと、ご本人はおっしゃっていました。

相談員

 身近に出会われたことは、ありませんか?

Aさん

 今回の方が初めてです。大半の方は入院されているイメージもあります。多い病気なんですか?

相談員

 統合失調症は、身近な病気なんですよね、先生。

精神科医師

 どの国の人々でも120人に1人程度がこの病気にかかるといわれています。日本の患者数は、約73万人と推計され、全世界では約2400万人の人々がり患しています。発症のピークは、男性は10代から20代前半、女性は20代後半と50歳付近の2つがあり、破瓜(はか)型、緊張型、妄想型、残遺型の4つのタイプに分けられます。

Aさん

 結構大勢の方がいらっしゃるんですね。でも私達は会う機会が少ないのは、入院されているからでしょうか?

精神科医師

 そうでもないんですよ。統合失調症は必ずしも入院が必要な病気ではなくなっています。現在精神科のベッド数は全国に約35万床ありますが、これは統合失調症以外の方も入院しています。一方、外来加療のみを行う診療所は、この10年間で2000ヶ所増えて約5700ヶ所あります。

Aさん

 なるほど、通院で治療されている方の方が多いんですね。それでも出会う機会が少ないのは、どうしてですか?

精神科医師

 先ほどのムンクの絵から症状の話をしましょう。勝手に声などが聞こえてくることを幻聴、事実ではないことを強く思い込むことを妄想といいます。実際のムンクは幻聴に悩み続け、恐ろしい叫び声から逃げようと耳を塞ぐ、あの絵を描いたそうです。そんな幻聴や妄想を、陽性症状と呼んでいます。統合失調症は経過の中で、大きく分けて3つの症状が見られます。陽性症状は目立つので、本人も大変苦しみます。それとは別に、陰性症状があります。意欲や感情が乏しくなったり、無関心になったりなどで、目立たないため大きく本人を苦しめることは少ないのですが、社会との関わりが薄くなり、外出なども少なくなってしまいます。それから、もう一つ重要な症状として、物事を理解したり判断する能力も障害されます。注意力や集中力が衰え、物事を考える時の精神活動に問題が生じます。そのため、日常生活で行う行動や作業の効率が鈍り、臨機応変に解決するのが困難になります。これら3つの症状が、それぞれどれくらいの強さで、どのように影響するかによって、病気の回復状態が決まります。

相談員

 でも、最近は新薬も開発されて、治療が進むようになったのですよね。

精神科医師

 そうですね、ここ20年くらいで、日本の薬物療法はとても進歩したといえるでしょう。統合失調症は脳内の神経伝達物質と呼ばれる幾つかの化学物質のバランスが崩れていることが解っています。それらのバランスを取れるように、脳に作用する薬物を用います。

Aさん

 神経伝達物質なら聞いたことがあります。ドーパミンとかアドレナリンとかですよね?

精神科医師

 よくご存知ですね、そのうちドーパミンが脳内の一部で過剰になっているのが統合失調症です。このドーパミンの過剰な働きを軽減するのが薬の役割です。しかし薬は万能ではありません。陽性症状を抑える事は以前と比べて容易になりましたが、陰性症状や物事の理解を劇的に改善させる薬はまだ開発されていません。それでも、ご本人を苦しめる大きな障害は軽減されますので、あとはその方に合わせて、社会の中で必要な援助をすることになります。

相談員

 社会との接点を幅広く持てるように、生活の中で生じる問題を、援助する仕組みも増えていますよ。例えば、服薬を忘れがちなら訪問看護師に様子を見に来てもらったり、一人暮らしで家事ができないならヘルパーに手伝ってもらったり、家に閉じこもりがちなら地域活動支援センターへ出掛けて活動に参加するなどです。もちろん制度や施設だけでなく、家族や友達、地域の方といった人と人との繋がりの中で、暮らしておられます。

Aさん

 ということは、これから私の職場も接点の一つになるんですね。でも正直、不安もあります。どんな仕事が不適当かとか、すぐに休むんじゃないかとか、他の社員にどう説明したらわかってもらえるのかとか、今から考えてしまいます。私達にも不安があるのですから、ご本人はもっと不安だと思うんですが。

精神科医師

 統合失調症の方には、内気で控えめ、繊細で傷つきやすいなどの性格が多いです。病気の症状に性格も含めて考えれば、気持ちや状態を理解した方が傍にいてくれると、安心かもしれませんね。

相談員

 そうなると、Aさんのように、ご本人に関わる周囲の方々へも援助が必要になりますね。今回のように雇用の場合なら『障害者職業センター』や『就業・生活支援センター』、私のような精神保健福祉相談員もこうして関わることがありますよ。

精神科医師

 もちろん病気を理解することも必要ですが、症状を抱えたご本人自身を理解する事が最も大切だと思います。

相談員

 ご本人を理解することも、ご本人が職場に慣れることも時間がかかると思います。ゆっくり取り組んでください。

Aさん

 そうですね。お互い良い出会いになることを目指したいと思います。

相談員

 いかがでしたか?

Aさん

 伺って良かったです。私の持っていたイメージと少し違っていたことがまず解りました。身近な病気の一つだということや、良い治療薬が開発されて外来でも治療できる、でも薬だけではダメなんですね。また、私の職場も含め、社会との接点はこれから広がっていくところだということもわかりました。今後わからないことが色々出てくるかもしれません。ご本人の話や、必要な時には相談機関のアドバイスも聞きながら、進めていこうと思いました。

 それから、精神科の先生って怖い方かと思っていましたが、イメージが変わりました(笑)。今日はどうもありがとうございました。

このページの作成担当

健康福祉局 健康部 こころの健康センター
電話:072-245-9192 ファックス:072-241-0005
〒590-0808 堺市堺区旭ケ丘中町4丁3-1 健康福祉プラザ3階

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