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第2回 ひきこもり

更新日:2006年10月31日

※内容は平成18年10月発行時のものであり、現在では変更されている場合があります。

1)ひきこもりとは

 厚生労働省の定義によると、「さまざまな要因によって社会的な参加の場面がせばまり、自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態」であるとされています。
 「ひきこもり」とは、特定の疾患ではなく、「ひきこもっている状態」を示す用語です。広い意味での何らかの精神疾患を抱えている場合から、明らかな精神疾患は認められないにも関わらず種々のストレスや葛藤からひきこもっている場合まで、原因はさまざまです。特に後者を「社会的ひきこもり」と呼ぶことがあります。
 ひきこもりの程度も、家から一歩も出られず他人との交流もほとんど見られないような人から、家の近くなら買い物や書店に行ったり、特定の仲間となら一緒に過ごすことが出来る人まで幅があります。家庭内でも家族となら普通に会話ができる人から、家族とさえ全く口をきかずに自室にこもり続ける人もいます。ひきこもりの期間については、数ヶ月から長くは10年以上に及んでいる事例があります。

ひきこもりに多い精神疾患

社会不安障害 人の注目を浴びることが苦痛で耐えられない
パニック障害 不安発作がいつ起こるか怖くて外にでられない
強迫性障害 同じ考えが何度も浮かんだり同じ行動を繰り返してしまい、不合理であると分かりながらも止めることができずに苦しい
統合失調症 幻覚や妄想、あるいは自分の殻に閉じこもってしまうなど、さまざまな精神症状のため外に出られない
うつ病 外へ出る意欲がわかない
発達障害 発達障害に伴う二次的な問題(うつや対人ストレスなど)でひきこもってしまう

 精神疾患の有無については専門家に診てもらう必要がありますが、すぐには診察につながらない場合が多いです。ですから、その可能性については常に念頭に置きながら、まずはひきこもりとして関わりを始める必要があります。

2)なぜひきこもりに?

 では、なぜひきこもりになってしまうのでしょうか。きっかけは何らかの悩みや挫折体験(進学や就職でのつまずき、学校や職場での人間関係のこじれ)かもしれません。このような時には誰でも気分が落ち込んだり、人と会うのがおっくうになったりするものです。一時的に閉じこもることで一人になる時間を持ち、心の疲れが癒されストレスから開放されるとしたら、それは立ち直りに必要な時間であるともいえます。やはり、ひきこもりとして問題となるのは、それが長期化してしまうことにあると言えます。
 長期化する背景には、上記のようなストレスや挫折体験だけではなく、さまざまな要因が関連していると考えられています。これらは大きく、個人の要因、家族関係の要因、社会的な要因に分けて考えることが出来ます。

個人の要因

 例えば、几帳面、責任感が強いといったタイプの人は、つまずきを過大に捉えてしまい自分を過剰に責めるため、ひきこもってしまうことがあります。また、傷つきやすい、神経質、人目が気になるといったタイプの人は、一般的にストレスを感じやすくそれを発散することが苦手なため、ひきこもってしまうことがあります。

家族関係の要因

 ひきこもりの方の家族像に、特徴的なものはありません。しかし、ひきこもりの人を抱える家族は、焦りから本人を責めたり逆に自分を責めたりしてしまいがちです。また、ちょっとした変化に一喜一憂して緊張した毎日を送るうちに、本人との適切な距離がとれなくなって家族関係が徐々にこじれてしまうことが多いようです。

社会的な要因

 社会的要因としては、個性が尊重されにくく周囲と同じであることが要求されたり、世間体を気にしなければならないといった社会の風潮にとらわれて、本人、家族とも孤立してしまい身動きがとれない状況に陥っている場合もあります。

 このようにさまざまな要因が絡み合って、ひきこもりの長期化に影響していると考えられます。注意していただきたいのは、ひきこもったからといって問題が解決されるわけではありませんし、葛藤を抱いたままですから落ち着いているわけではありません。むしろ日々葛藤のために苦しんでいるのです。しかし一方では、ひきこもることで対人関係を避けることができるため、仮の安定を得ているともいえます。
 ひきこもりが長期化すればするほど、人との関わりの中で悩みや葛藤が解決される機会が少なくなり、ますます自分の殻に閉じこもってしまうという悪循環に陥りやすくなります。生活は不規則となり、昼夜が逆転したり、食事も不規則になります。やり場のない葛藤が家庭内暴力や自傷行為として現れることもあります。

3)ひきこもりからの回復

 では、ひきこもりをどのように理解し、対応すればよいのでしょうか。
 ひきこもり始めた当初は、「人との関わりを避けたい」という思いと「このままではいけない」という焦りが交錯し、情緒的にも不安定になることが多いです。家族も、なぜひきこもってしまったのか理解できずに情緒的に巻き込まれてしまい、感情的になって叱ったり正論を持ち出して強引に外へ連れ出そうとしがちです。しかし、この時期に本人を追い詰めたり過度のプレッシャーを与えることは葛藤を強め、ますますひきこもりの傾向を強めることになりかねません。受容的に接して、安心して休むことのできる環境をつくることが大切です。しかし、やみくもに何でも受容するのではなく、暴力など拒否すべきものに対してはきちんと意思表示をすることが必要です。家族としての本心は毅然と伝えて下さい。暴力といっても怒りや憎しみからというよりは、どうにもならない絶望感や無力感が本人を圧倒しているのです。
 ひきこもりが長期化してくると、「自分だけが社会から取り残されている」という焦りを持ちつつも、表面的には変化がなく淡々とした日々を送っているようにみえることがあります。また、人と関わることで傷つくことを恐れるあまり家族だけが唯一の対人関係となってしまい、子どものように甘えたりわがままになったりすることがあります。いつまでたっても変化の現れないことに対して、家族は、「何を言っても無駄だ」「なぜこうなってしまったのか」「育て方のせいかもしれない」など無力感やあきらめ、自責の念にとらわれてしまい、膠着状態に陥ってしまいます。こうなってしまうと、もはや第三者の支援なしに変化することは困難になってきます。

相談機関を利用しましょう

 このようなときには、行政や民間機関で行われている相談機関などを積極的に利用しましょう。まずは家族の方だけでも相談を受け、ひきこもりに対する理解を深め、本人への対応の仕方を少し変えるだけでも効果が現れることがあります。もしひきこもりながらも読書やテレビ、インターネットなど趣味や凝っていることがあれば、それがささいな出来事であっても立ち直りのきっかけとなることがあります。時にこのようなきっかけから一念発起してアルバイトを始めたりすることがあります。しかし、実際に働き出すと対人関係に馴染めなかったり自分がどう思われているかという不安が強く、ちょっとした傷つきや失敗で挫折してしまうことがあるかもしれません。このようなときには目標を少し低いところに設定し、徐々に社会参加に慣れていくことも必要でしょう。就労が難しいようであれば作業所やデイケア、自助グループ、公的機関で行っているグループワークなどへ参加し、リラックスできる場所や仲間を見つけることから始めるのもよいでしょう。
 いずれにせよひきこもりから立ち直るための特効薬やマニュアルなどはありませんし、もちろんこれまで説明したことが全ての事例に当てはまるわけではありません。先にも述べたようにひきこもりはさまざまな要因が複雑に絡み合って生じているため、対応の仕方は事例ごとに異なりますし、タイミングという要素も重要になってきます。このためほとんどの場合社会参加を果たすまでには長い時間を要します。焦らずじっくりと成長を見守るつもりで関わっていく必要があるでしょう。

このページの作成担当

健康福祉局 健康部 こころの健康センター
電話:072-245-9192 ファックス:072-241-0005
〒590-0808 堺市堺区旭ケ丘中町4丁3-1 健康福祉プラザ3階

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