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令和元年度第5回(令和2年1月20日開催)議事(1)

更新日:2020年3月30日

(1)地方独立行政法人堺市立病院機構 第3期 中期計画について

後藤委員長

 それでは、次第に沿って進めさせていただきます。議事(1)地方独立行政法人堺市立病院機構第3期中期計画について、事務局から説明をお願いいたします。

事務局

 まず、第3期中期計画についてのご説明の前に、第3期中期目標について、ご報告させていただきます。昨年11月の第4回評価委員会にてご承認いただきました第3期中期目標につきまして、昨年12月、市議会にて可決されました。その後、堺市から病院機構に対し、令和元年12月27日付、指示をいたしました。
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
 では、第3期中期計画(案)について、法人からご説明をお願いいたします。

松下企画室長

  • 資料1-1、資料1-2、資料1-3、資料1-4により、地方独立行政法人堺市立病院機構第3期中期計画(案)について説明。

門田理事長

  • 第3期中期計画の方針について説明。

児玉経理室長補佐

  • 第3期中期計画期間中の収支計画について説明。

後藤委員長

 ただ今、法人より、第3期中期計画(案)について説明がございました。本日の会議で審議する中期計画(案)は、前回の会議でいただいたご意見等を反映した部分と、門田理事長からご説明がございました方針や収支計画等のように、今回、初めて提示されている部分がございます。
 前回の計画(案)との比較は資料1-3、第3期中期目標との比較は資料1-4の通りということでした。
 特に、指標の最終目標値や収支計画等については、今回が初めての審議となりますので、ご意見・ご質問がございましたら、いただきたいと思います。
 最初に目標値の設定についてご意見いただき、その後、収支を含めた健康科学センターに関することについてご意見いただくということでよろしいでしょうか。
  (異議なし)
 それでは、順番に進めさせていただきます。
 資料1-3は、前回会議で提示していただいた中期計画(案)を、皆さまのご意見を踏まえて修正し、さらに令和5年度の目標値を設定されたものです。前回(案)から修正のあるページのみを見ていきますと、3ページでは、第2-1-(1)救命救急センターを含む救急医療の項目の「エ」の記載について、「精神科医によるコンサルテーションのもと、適切な医療提供につなげることができる体制を整備するとともに、」という文言に修正されております。そして、目標指標としては、「堺市管内救急搬送カバー率」という指標が削除され、救急搬送応需率と三次救急搬送応需率の令和5年度の目標値が記載されておりますが、ここのところで、何かご意見ございますか。

西川委員

 三次救急搬送応需率の令和5年度の目標が93.0%と上昇しております。先ほどの説明では、救急部門の医師を3名拡充するというお話でしたが、それでもかなり疲弊されるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。目標設定した限りはこれを下回ると、設定の仕方が悪かったのではないかと思われる可能性があるので、また、働き方改革との兼ね合いもあると思うのですが、いかがでしょうか。

中田診療局長

 西川委員のおっしゃる通り、数字としては厳しいかもしれませんが、少なくとも来年度にはレジデント(研修医)が3名から4名増えることになっております。また、働き方改革につきましては、交代制勤務に移行する予定ですが、三次救急搬送件数は極端に増えているわけではありません。救急搬送件数に関しましては、毎年、右肩上がりになっているのですが、三次救急搬送件数に関しては、そのように上がっているわけではないということを考慮して、この数字をめざしていくということです。確かに心配していただいている通りではありますが、30年度の実績よりも目標を低く設定するわけにもいかないので、人が増えることもあり、この目標値に設定させていただきました。

西川委員

 ありがとうございます。働き方改革のため、特に救急病院等にという言葉が厚生労働大臣のお話にございましたので、その辺の事も含めて、これから救急は改善されるのではないかなと私は思っております。

後藤委員長

 他にご意見よろしいですか。
  (特になし)
 それでは、4ページに参ります。
 ここでは、目標指標の小児救急搬送応需率のところに「(内因性)」と明記したということで、平成30年度実績は92.9%、令和5年度の目標は90.0%と設定されております。お子さんが増えないという状況を踏まえて目標値の設定をされたということですが、ここはどうでしょうか。

中田診療局長

 こちらに関しましては、お子さんの数が増えないという事実はあります。また、まさに働き方改革に関連して、小児科の先生方の疲弊ということや、小児科の先生方には女性や子育て世代の先生方が多く、交代制勤務になると少し受入れが厳しくなるのではないかという意見を採用して、目標値を少し下げさせていただきました。

後藤委員長

 何でも全て右肩上がりというわけにはいかないですよね。

西川委員

 内因性と書かれたのは、関連指標として外因性疾患受入件数がございますので、外傷は省いたということでよろしいですか。

中田診療局長

 外因性疾患を除いた小児科の救急患者ということです。

西川委員

 平成30年度実績の92.9%の中には、関連指標の外因性疾患受入件数448件も含まれていて、それを除けば、同じくらいの数字になってしまうということですか。

中田診療局長

 平成30年度実績と令和5年度目標の条件は合わせており、外傷の件数を引いた応需率としております。

西川委員

 分かりました。

後藤委員長

 では、次に進みます。次は6ページですが、化学療法の後に「及び免疫療法」という文言を加えられております。また、指標の目標値については、悪性腫瘍手術件数、化学療法実施患者数、がん登録件数は増加させる目標値としており、放射線治療は既にいっぱいまで稼働しているので増加は難しく現状維持の目標設定であるというお話でしたが、いかがでしょうか。
 私が気になったのは、「化学療法及び免疫療法」ということで免疫療法が追加されていますが、そのことが目標指標にどのように活かされているのか分からないのですが、目標指標の化学療法実施患者数とは免疫療法を含んだ数なのか、免疫療法は指標の中にデータとして加えないのか、どのようにされるのでしょうか。

藤田がんセンター長

 委員長がおっしゃいましたように、免疫療法の実情は薬物治療しかございませんので、病院の中で診療として行われておりますのは化学療法というところに含まれております。4つの柱として、手術、放射線治療、化学療法、免疫療法と言われてはいますが、カテゴリーとして免疫療法だけを数字の上で取り上げて検討するということは難しいのではないかと思います。また、免疫療法は日々新しい薬剤が出てきたり、あるいは、適用も拡大してきていますので、例えば、目標値をどれぐらいに設定するということや、全体の患者さんの中での免疫療法の割合をどれくらいにするといった指標にはそぐわないということもあるかと思いますが、例えば、免疫療法に該当する薬剤を使用した患者さんの数などを指標とは別にカウントして評価するということは可能だと思いますので、そのような方法で対応していきたいと思います。

後藤委員長

 分かりました。そうすると、この文章の表記を、例えば「免疫療法を含む化学療法」という言葉にしても良いかもしれないです。

藤田がんセンター長

 そうですね。委員長のおっしゃっていただいたように修正するか、もしくは本文に「化学療法及び免疫療法」と書くのであれば、指標の方にもそのようなかたちで具体的に記載した方が良いのかもしれません。

後藤委員長

 文章を変えるか、指標を変えるか、ということですので、ご検討いただければと思います。
 それから、悪性腫瘍手術件数は第2期では増加しなかったかと思うのですが、ここではかなり増加させる目標にしておられます。これについてはいかがでしょうか。

藤田がんセンター長

 増加しなかったわけでないのですが、横ばい若しくは若干の増加となっております。前回は少し目標設定を高くしすぎたということもありましたが、がん患者における手術の占める割合が減ってくるのかもしれないということもあり、今回、1550件と平成31年度目標から少し下方修正しております。これも非常に頑張ってめざさなければならない数字かなと思いますが、がん登録件数は年々増加しており、トータルの患者さん自体はまだ増加しているということだと思いますので、その中で、放射線治療以外の手術と化学療法は少しずつ増加を見込んでこのような目標にさせていただきました。

後藤委員長

 私が申し上げたのは、例えば、麻酔科医などのスタッフの増加や手術枠の増加など、何か新しい方法論が導入されて、これまでと違ったかたちの増加が望めるのかということなのですが、その辺のことも含め条件設定をされたということですね。

藤田がんセンター長

 手術室に関しては見直しをしているところですので、手術件数の増加は見込んでいきたいと思っています。

後藤委員長

 無理のない設定ならば、大丈夫だと思います。

西川委員

 集学的治療とありますが、最近は化学療法と放射線療法で腫瘍が非常に小さくなっています。少し前までは、化学療法を術前に行い、手術をして、術後に化学療法及び放射線療法を行う、という形式が当たり前だったのですが、最近は放射線療法が非常に進歩しましたので、化学療法と放射線療法によって手術に勝るとも劣らない成績が得られるということで、手術件数自体が非常に減ってきたと思っています。ですから、集学的治療という言葉の中には、手術をするかどうかという判断も含まれているので、手術件数自体は、がん患者数の増加に比例して増加していくというものではなく、むしろがんの早期発見ができるようになって、減っていくという風に思っています。中には、手術しただけで終わり、という方もおられると思いますが、全体として見た場合は、集学的治療の考え方が変わってきた、成績が変わってきた、エビデンスが変わってきたということで、この数字になったのかと思うのですが、そのような考え方でよろしいですか。

藤田がんセンター長

 その通りです。

後藤委員長

 他にご意見はよろしいでしょうか。
  (特になし)
 次は、7ページでございます。目標指標の脳血管内手術件数、心大血管手術件数、冠動脈インターベンション件数は、それぞれ右肩上がりの目標設定をされておりますが、これは、何か根拠があって設定されたのですか。

中田診療局長

 脳血管内手術件数については、30年度実績の47件から令和5年度目標の100件と2倍にするということは非常に難しいと思うのですが、来年度以降、脳血管内視鏡の専門の脳神経内科医2人に来ていただけるので、それを見越して、近年の受入れの数や、脳血管内科もしくは脳血管外科が24時間当直するようになり受け入れがスムーズになることを考慮し、このような目標を設定させていただきました。また、脳梗塞の患者さんに関しては増えている実情があって、体制も整えれば件数の増加が見込めると思い、頑張るような指標にしております。心大血管手術に関しては、30年度実績は77件ですが、今年度はスタッフの関係もあり、年間約90件になっており、4年間で2割増し程度の増加は可能ではないかという想定でございます。

後藤委員長

 これも大丈夫だろうということで、高い目標設定をされています。
 次は9ページです。こちらは、医療安全研修と感染対策研修の指標を参加率という表記に変えられております。また、薬剤管理指導件数に関しても、標記を変更されているということでございます。こちらについて、何かご意見ございますか。
  (特になし)
 よろしいでしょうか。それでは、次は10ページです。ここは、資料1-1で、評価委員の先生方からご意見いただいたものを文章に組み入れるということで、「患者と共に医療や生活について考えるなど、」という文言を入れていただいております。これはよろしいでしょうか。

西川委員

 これは事前にお話しさせていただいたのですが、サンキューレターという言い方は、他ではあまり聞かない言い方ですね。サンキューレターというのは、ありがとうございましたという感謝のお褒めの言葉だと思うのですが、また、用語集にも載っているのですが、何となく違和感があります。今回はこれで出されるということで良いのですが、もし良ければ、次回から別の言葉に変えていただければと思います。

谷口副院長

 ありがとうございます。医療の質の評価ということで、全国的な指標になるように指導してくれている本があるのですが、その中の表現を改めて見てみますと、「苦情と感謝の割合」となっておりましたので、次回以降、そのような言葉も検討していきたいと思います。

北村委員

 少し戻ってしまうのですが、9ページの第2-3-(2)医療の質の向上の項目の指標で、修正前の服薬指導件数が9,957件、修正後の薬剤管理指導件数が21,570件となっていますが、服薬指導と薬剤管理指導がどのように違うのか教えていただいてよろしいでしょうか。

安井薬剤科長

 服薬指導件数というのは、病棟において、患者さん若しくはご家族の方に薬剤の指導を直接行うというところで加算している件数なのですが、それ以外にも、直接指導するのではなくトータルで薬学的管理を行っており、病棟薬剤業務実施加算という入院患者さん全員に対して行うものもこの件数の中に含めるということで、薬剤管理指導件数という風に改めさせていただきました。

北村委員

 分かりました。

後藤委員長

 10ページまでについて、他にご意見はよろしいですか。
  (特になし)
 それでは、次は11ページの指標である紹介率と逆紹介率のところです。令和5年度目標は、紹介率が80.0%、逆紹介率が100.0%となっています。この逆紹介率に関しては、診療情報を記載することはもちろん、紹介した先生が、何をどのようにしてもらうかということまできっちりと書いた場合に初めてカウントできるということを言われている場合もあるのですが、ここでの逆紹介率は、その辺の細かいところは定義されておりませんが、どの程度の逆紹介をカウントすることになるのですか。

河野副院長

 現在のところ、先生のおっしゃっているように詳しい治療方針等が書かれていないものもあり、あくまで逆紹介した診療情報を提供した数になります。中身に関しては、さらに充実させる方向で指導していきたいと考えています。ただ、逆紹介先に関しては、きちんと紹介先を記載するという形式を取っておりますので、逆紹介率としては正しい数値になっているかと思います。また、ご意見でございました、逆紹介率が100%という目標は大丈夫なのかというお話ですが、参考資料2の3ページに逆紹介率を算定する計算式がございまして、初診患者数から救急搬送患者数及び休日又は夜間に受診した患者を除いたものが分母になります。分母が初診患者数であれば100%というのは非常に厳しいのですが、分母が救急搬送患者数及び休日又は夜間に受診した患者さんを除いたものとなり、現在でも90%近くの逆紹介率になっておりますので、100%というのはあり得る数字かなということで、逆紹介を推進するということも踏まえ、100%という数値目標にしているということです。

西川委員

 総合医療センターと同じく地域医療を担う医師会としましては、逆紹介率が100%というのは非常にありがたいです。往々にして、会の先生方から医師会に回ってくるのは、患者さんを紹介したけれども、その患者さんがどうなったのかまったく連絡がないということです。その患者さんを診察し入院されました、ということまでは連絡がくるけれども、そこから先が来ないということがありまして、出来れば、急性期から回復期に移っていくという流れの中で、どこの病院の回復期に行きましたというようなことまで紹介元の医療機関に書いていただけたらありがたいと思います。というのは、最終的にどこの療養型に入られたのかそれとも在宅に戻られたのか、一切分からないということですので、先生方お忙しいので大変だと思うのですが、考えていただけたらありがたいと思います。

後藤委員長

 ありがとうございます。他にご意見はよろしいでしょうか。
  (特になし)
 それでは、次は12ページです。ここには、「分野で」という言葉を入れていただいて、分かりやすくなったと思います。これでよろしいでしょうか。
  (異議なし)
 次に13ページです。これは厚生労働省で使っている文言ということで、「短時間勤務制度」という言葉に変えられたということです。こちらもよろしいでしょうか。
  (異議なし)
 最後は14ページです。こちらは先ほどスライドでご説明された内容も含まれておりますが、このような目標設定をされているということで、入院患者数は増加させるが、外来は少し縮小気味にするということです。経常収支比率は100.8%ということでございます。ここまで、この資料1-3に関して何かご意見・ご質問等ございますか。

西川委員

 先ほどのご説明で経常収支が赤字から黒字になっているというお話がございましたが、これは堺市からの助成金等というのは入っていないのでしょうか。

児玉経理室長補佐

 こちらは堺市からの負担金等を含んだものとなっております。

西川委員

 負担金等も含まれていることは、負担金というのは議会の決定になると思いますので、場合によっては、それが減額される可能性もあると思います。それは今までと同じくらいいただけるという考えの上で記載しておられるという理解でよろしいでしょうか。

事務局

 堺市の予算につきましては、毎年度の予算審議になりますので、確定ということは言えませんが、現状の予算案ということで、推定上、そのように試算していただいているものと考えております。今後、議論はしていきますが、もちろん、中期計画及び中期目標に沿ったかたちになっていると思いますので、それを踏まえた上での議論になると考えていただければと思います。

西川委員

 ありがとうございます。このような話をさせていただくのは、他の政令指定都市に2つの公的病院があり、その2病院で年間40億円の負担金がその市から出ているということで議会が紛糾した、というお話がございました。ですので、そのような事態は将来起こりうることなのですが、できるだけないようによろしくお願いいたします。

後藤委員長

 ありがとうございます。ここまで、よろしいでしょうか。
  (異議なし)
 この修正後の第3期中期計画では、「化学療法及び免疫療法」のところの文言を少しお考えいただくということをお願いしたいと思います。また、収支計画については、予防健診センター並びに健康科学センターという非常に先進的なものを病院の中に作られるということです。もう少し具体的なことを説明していただける先生はおられるのですか。

門田理事長

 そのことについては、まだ不確定要素もありますし、予算のこともありますので、中期計画の文章には入れておりません。内容については、その方向で現在の体制でもできるような内容を行いたいという意味合いでございます。具体的なことや、それを予算化するに向けてどうするかということは今からですので、このような表現で留めております。

西川委員

 おそらく門田先生がお考えなのは、ここでいろいろなことを試行錯誤されて、それを国の方に提言して反映させていくということだと私は思っておりますが、それでよろしいですか。

門田理事長

 おっしゃられる通りで、国全体の医療行政を考えていく時に、国全体としてどのようにするか考えるということは非常に難しいと思います。このような現場の中で、現場ではこのような方法で行うというかたちのものを実践し、それを成功例に導くことで世の中を変えていけるのではないかと思っています。院内でも職員に対して「堺モデル」というぐらいの意識で、国の医療行政に対して意見するぐらいのモチベーションを持って取り組んで欲しいという風に言っています。

西川委員

 ありがとうございます。医師会としてもできるだけ協力させていただきますので、よろしくお願いいたします。

後藤委員長

 素晴らしい発想だと思います。行政も上手く絡めながら行っていくというお考えをお持ちだということでした。これに関して、よろしいですか。
  (異議なし)
 ありがとうございました。それでは、文言の修正ということで意見が出ましたので、最終、出来上がったものを委員長一任ということで対応させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
  (異議なし)
 では、第3期中期計画の今後の手続きについて、事務局からご説明をお願いします。

事務局

  • 参考資料4により、中期計画(案)に対する意見書及び中期計画の今後の手続きについて説明。

後藤委員長

 ありがとうございます。今、事務局からご説明いただいたように進めたいと思いますので、よろしくお願いします。

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