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平成27年度第1回(平成27年7月21日開催) 議事(2)及び議事(3)

更新日:2015年9月1日

(2)平成26年度 財務諸表等について及び(3)平成26年度 業務実績報告について

杉本委員長

 議事(2)平成26年度 財務諸表について 及び 議事(3)平成26年度 業務実績報告について を一括議題として進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 (異議なし) 

事務局説明

  •  参考資料2により財務諸表の承認方法、業務実績評価方法について説明。  
  •  平成26年度の具体的な法人の業務実績と取り組み状況については、法人側から説明。 

法人理事長挨拶

 理事長を務めております北村でございます。新病院での第二期中期計画が始まりましたが、このたび、第一期中期計画を皆さま方に評価していただき、ご意見や評価をもとに第二期中期計画に進んで参りたいと思います。我々にとっては第一期の成功がなければ第二期に進めなったことでございます。また、自己評価について「5」が少し増えたという印象に思われるかもしれませんが、この3年間の努力の結果を公平・公正に評価していただければと思っております。
 本日は平成26年度の単年度業績の評価でございますが、我々にとって一番大切なことは第一期中期計画3年間の結果だと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

法人本部長説明

  •  資料4により平成26年度の具体的な法人の業務実績と取り組み状況について報告。

杉本委員長

 ありがとうございました。
 ただ今、事務局から評価方法など、また病院機構から決算状況や平成26年度の業務実績の説明がありました。
 財務諸表を承認する際の意見陳述については、基本方針による確認事項について事務局で確認した結果、特に問題がなかったということでした。
 本日の質疑は、病院機構の平成26年度の業務実績の確認と評価委員会としての評定の検討に集中したいと思います。評価項目数は多く、多岐に渡っているので、効率的・効果的に議論を進めたいと思いますのでご協力をお願いいたします。特に重点ウエイト小項目や法人自己評価で5の項目、昨年度の評価結果と差異がある項目については、十分、検討していきたいと思っております。また法人自己評価と異なる評価が妥当と考える項目についてもご意見をよろしくお願いいたします。

 では、7頁の(1)救急医療 から34頁の(5)臨床研究及び治療の推進 までの項目について何か、ご意見、ご質問はありますでしょうか。

 では、まず、私の方からお聞きしてよろしいですか。感染症医療についてですが、中期目標に比べ上回った実績とは、具体的には、どの辺りなのでしょうか。エボラ出血熱に対して具体的に取り組みを行っていたと書かれていますが、その辺りのことなのでしょうか。

横田副院長

 昨年までの傾向を申し上げますと、委員長がおっしゃいましたとおり、エボラ出血熱の問題が出た時に、いち早く院内の受け入れと、特に従事者に対する感染対策ということで、実際に予防服の着脱方法を他の医療機関よりも早くしようと言うことで準備いたしました。同時に、それだけではなく、その後も危機感がある間は診療体制を作っておこうと実際に診療の当番制も作りました。結局は、憂いに対することはなかったですが、病院一丸となって取り組んだことについて評価していただきたいというのが一点ございます。   
 もう一点は、感染対策の認定看護師が、実は他の病院に比して、この病院は三名おります。日頃の状態として、院内感染対策は、やはり病院診療の質の大きなバロメーターですので、そこに重点的に力を入れてやってきています。なかなか数値で出すのは難しいですが、もし数値で出せと言われれば、院内感染の耐性菌の発生率が非常に低いことが言えます。
 また、当院は重症症例を多く受け入れていることもあり、SSI(手術後感染)が起こりやすいなど課題はありますが、院内感染対策にかなり力を入れてやってきたということで、25年度以上に努力目標は達成されたということがあった次第でございます。以上です。

杉本委員長

 わかりました。目標を達成できたということは、基本的には評価は3であるという認識ですが、それを上回っていると病院機構が言える部分についてが、一つ、評価のポイントとなるところかと思います。確認を行う意味を込め、質問させていただきました。

 次に、がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病への対応についてもよろしいでしょうか。この項目は、重点ウエイト項目となっておりますが、目標指標を見ていますと、がんの入院患者数が26年度目標を達成できていないような面があります。また、外来化学療法、放射線治療の延件数に関しても、26年度目標とされてきたものを下回っているものがいくつか見られます。何か理由があったのでしょうか。
 その他、関連指標である急性心筋を含む急性冠症候群入院患者数、糖尿病教育入院患者数についても、25年度より減っています。
 重点ウエイト項目とされているもののなかで、このように数値が減っているところが少し気になりました。

大里副院長

 私の方から、説明させていただきます。
 がんについては、現在非常に高齢化してきております。そのなかで、入院して治療するばかりではないということと、もう一つは、放射線治療や抗がん剤治療等の適用も広がってきておりますので、手術等、従来の治療方法は主力ではなくなってきているということです。抗がん剤治療についても、現在は注射抗がん剤から経口抗がん剤に少しずつ変換されてきています。そういうなかで、入院せずに治療していこうというのが、現在の主流になっているかと思います。
 また、放射線治療についても、ご指摘のように少し数値を下回ってきていますが、ほぼ例年どおりの数値で推移しているかと理解しております。旧病院での放射線治療の機械が、非常に旧式の物であり、IMRTであったり、ガンマナイフであったり、そういった治療ができません。ただ、現在の治療は、その適用が広がってきており、患者様については、できるだけ適切な医療機関にご紹介させていただいて治療を継続するという方針をとっています。新病院については、IMRTもガンマナイフもできるようになっておりますので、10月の後半から放射線治療を開始する予定となっております。
 昨年、堺市立総合医療センターは、念願であった厚生労働省指定の地域がん診療連携拠点病院になりました。堺市医療圏のなかで、大阪労災病院に次いで2番目ではありますが、指定病院にさせていただき、そのなかで、大阪労災病院と共に、ネットワーク協議会というものを主催させていただき、(がん治療の取り組みについても)新たな展開をしていこうと考えております。また、昨年度3月には、市全体のがん患者の会を大阪労災病院、堺市と共に立ち上げ、市民であるがん患者様の治療、救済を、主導的に病院として取り組んでおります。
 当然、急性冠症候群についても、現在、入院をして、PCI療法を行うという方法は主流ではないようです。ある程度の冠動脈の狭窄であれば、実際には心臓リハビリであったり、心不全治療であったりという治療が良好な長期成績になっており、入院ということを要さないようになってきたと聞いております。そのようなことで、現在のような状況になってきているかと思われます。

岡原委員

 がん治療について、堺市内の病院はがんばって取り組んでいます。クリニカルパスのうち緩和ケアパスというものがございます。このパスは、運用が難しいので、積極的に堺市立総合医療センターにも運用していただきたいと考えております。
 少し気になるのは、病院機構の概要を説明した資料で、堺市医療圏の現状を示した図表に精神科の病院の記述がありませんでした。精神科の病院との連携は今まで以上に重要になってきます。これらのことも含め、堺市内の病院の状況をきちんと理解しておく必要があると思います。今後も、よい医師や患者の集まる病院となるようにがんばってもらいたいと思います。

杉本委員長

 堺市立病院機構は、市立病院として、地域全体としての医療を補完するような視点も持ち、今後も進めていただきたいと思います。
 では、33頁の治験に関する項目について質問します。治験の実施件数は目標を達成していますが、治験実施に係る受託金の方は、目標をかなり下回っております。いろいろな事情があるかと思いますが、説明していただける部分があれば、お答えをお願いいたします。

大里副院長

 治験については、大学病院での治験の事件等がありまして、非常に厳しい状況となっております。そういったなかで、治験の誘致件数が少なかったのは事実ではあります。本年度以降は、それについても、病院として、治験推進室を含めた研修部門の強化を図るとともに、治験の誘致会社等と契約を結び、件数を増やしていく努力をしていきたいと考えております。以上です。

杉本委員長

 ありがとうございます。よく、わかりました。
 他に、ご意見はないでしょうか。よろしいですか。
 では、次に進みたいと思います。35頁の(1)医療安全対策等の徹底 から66頁の(6)市民への保健医療情報の発信 までで、何か、ご意見、ご質問はありますか。

隈元委員

 患者サービスの向上という項目についてですが、患者様がどのように思っているのかという意見収集が少ないのではないかと考えています。特に、各病棟で意見箱を増設と書かれていますが、どこに意見箱があるのか分かりづらいです。もっとはっきりとわかるように工夫し、入院された方や外来に来られた方の素直な意見を聞く方がよいと思います。
 患者様が本当に堺市立総合医療センターに来てよかったと思われるのは、医師の技術力や医療機器のすばらしさもありますが、看護師を含めたスタッフの対応というソフト面も大きな要因であると思います。

北村理事長

 今おっしゃられたことは、病院の質を計る指標として重要なものの一つと認識しております。入院と外来の患者様の、方々全患者様に近い数を集め、その中で、意見の出た数を分母として、よかった、あるいは、大変よかった、この二つの項目を分子にしたパーセンテージを病院の指標として少しずつでも上げていくようにする、クオリティー・インデックスというものがございまして、私共の病院もそれを採用しております。新病院がもう少し落ち着いた時点で、ホームページの上に、クオリティー・インデックスとして、患者様の、よかった、大変よかった、の率が、毎年上がっていくように公開することを検討しており、病院の質を見えるかたちにしなくてはと今取り組ませていただいている最中でございます。
 意見箱の場所についても、おっしゃったとおり、もう少しわかりやすいかたちで、数を増やし、意見を集約できるように看護部とも相談しております。

杉本委員長

 今のご指摘は、非常に重要だと思います。患者満足度調査等、全国的に共通して行っているものもかなり増えてきております。ぜひとも、そういったものも取り入れていただいきたいと思います。

田中委員

 相談件数に関してですが、非常に増えており、活用されているなというように感じます。そこで、お聞きしますが、その相談内容を吸い上げて、今後の医療の活動に活かすようなシステムはあるのでしょうか。

谷口看護局長

 医療相談、看護相談の方で、毎年、統計をとっておりまして、その中で、パンフレット等を作成して、実際の現場に活かしております。

田中委員

 パンフレットの内容が充実していくには、誰もがするような質問はなくなって、より高度な内容の相談になっていくというイメージでよろしいですか。

谷口看護局長

 はい。相談については、お一人お一人に対応していくかたちもとっていますので、相談を待っているだけではなく、以前相談に来ていただいた方の次回診察日に、その後の経過を確認するなど積極的な活動を行っております。

田中委員

 大変、努力なされていると思います。

篠藤委員

 法令遵守の項目ですが、内部監査についてお尋ねします。自己評価のところに書かれている内容は、外部監査については書かれていますが、内部監査を実施するという年度計画に対しての記述がなかったので、お聞きします。また、外部監査を受けられて指摘があって、それを改善した事項があれば教えてください。

寺口本部長

 まず、内部監査の方ですが、法人本部と事務局の大きく二つに分けまして、病院の事務に関しては法人本部の方が、法人本部の方に対しては病院の事務局の者が監査を行っています。内部の監査委員長等につきましても、病院機構で任命しまして監査を実施し、結果は監事等に報告させていただいております。ここ数年で一番大きい監査の種目というのは、現金の動き等、日常の点検業務に加え、新病院移転に伴う諸業務の監査を実施してきております。
 そして、外部監査の報告ですが、堺市の出資団体監査というものをお受けしております。これは、堺市の方が認定した監査法人の監査です。指摘事項といたしましては、法人の諸規定というところの誤字や不要な規定があったとのご指摘をいただいて、これについては全て改正を行っております。その他、建設仮勘定の計上すべきものの部分で、従来の公営企業会計の考え方を続けていましたが、独立行政法人となった時点で、資本勘定の職員の考え方が違うのではないかとの指摘を受け、きちんと整理させていただくとの回答を行いました。指摘された項目について、対応できるものにつきましては、全て対応させていただいております。システムの部分では、運用の方で不具合があるのではないかとの指摘を受けた部分も改善しております。

杉本委員長

 皆様、よろしいでしょうか。
 では、医療安全に関してお聞きします。一年を通して色々な事があるかと思いますが、大きなアクシデントは、昨年度はなかったという理解でよろしいでしょうか。

横田副委員長

 いわゆる大きなアクシデントはございませんでした。

杉本委員長

 大きなアクシデントはなかったということですね。もし可能でしたら、次回数量的にインシデントのデータがどのようであったかを提示していただければと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、次に、67頁(1)業務運営体制の構築 から97頁(3)市民意見の活用 までで、何か、ご意見、ご質問はありましたら、お願いしたいのですが。

篠藤委員

 質の高い経営についてです。69頁に、原価計算システムから診療科別の粗利や約60項目のクリニカルインディケーター、その他色々な数値を提示してと書かれています。このような指標を用いる理由は、この数値を使って改善を図るということだと思います。早期に問題を発見し、そして対策を立てて、改善したという事例があれば、教えてください。

寺口本部長

 27年度の第二期計画の策定に際して、本院の立ち位置、質の部分について、他の病院と比較してどうなのかというところを、受診される方に、積極的に発信していくと言う意味でクリニカルインディケーターを導入しました。しかし、システムを導入したばかりであり、60項目という部分についてもまだまだ増やしていかなければにならない状況です。取り組みが、26年度の後半から始まったところというのもありまして、現時点で結果がどうかというところにまでは至っておりません。

杉本委員長

 原価計算システムについては難しい部分もありますが、取り組みは続けていっていただきたいと思います。
 他は、いかがでしょうか。

 それでは、最後に、98頁の経常収支の黒字の達成 から最後の小項目(5)救急病床からの転床・転院先の確保 までをまとめて、お願いしたいと思います。

篠藤委員

 三年連続の黒字化ということで、新病院の準備があったにもかかわらず、努力されていることが理解できます。ただ、98頁ですが、経常収支の黒字の要因として費用の削減であったような記述であります。しかし、これは収入が多かったからという方が大きな要因と思われますが、いかがでしょうか。

寺口本部長

 委員のおっしゃるとおり、黒字化については、診療報酬、診療単価をひたすら右肩上がりを続けている部分が大きいと思います。そのための投資として、人件費、材料費の支出が一定高くなるのはやむを得ないと考えております。経費については、確かに浮き沈みがあります。移転を前提とした経費の節減というのは、26年度取り組めたと考えております。

杉本委員長

 他にご意見、いかがでしょうか。
 では、後発医薬品の採用率について少し。後発医薬品の採用率がかなり低いという印象を受けますが、どの様な取り組みなのでしょうか。費用の削減にもなりますし。

石坂薬剤・技術局長

 ご指摘のあったとおり、当院、まだまだ後発医薬品の採用率は低くございます。診療報酬を考えますと、採用率を上げておくべきところだと思います。今年度は、それを受けまして、4月に33品目、8月にも11品目を順次後発医薬品に変更させていただきます。今年度の最終は、70%以上を目標に取り組んでいきたいと思います。新聞紙上等では80%という値も出ていますので、今後はそこを見据えながら、病院一丸となって進めてまいります。
 患者様に対しても、啓発と言うことで、後発医薬品を採用しているということを入院のしおりに記載させていただき、そちらも丁寧に説明して、採用率を上げていきたいと考えております。

杉本委員長

 今回は、事業実績や小項目の評価について、さまざまなご意見をいただきました。
まだまだ意見があると思いますが、また次回の会議もありますので、本日は一旦、この辺りで終了したいと思います。
 事務局は、本日、いただいたご意見を踏まえて、小項目における論点や評価についてまとめていただき、次回の評価委員会に提出をお願いします。また、次回の会議では、小項目の評価結果の確定と、大項目や全体についての評価も検討を行いと思っております。事務局はこれらの評価についても、論点などまとめておいてください。
 また、委員の皆さんから追加のご意見、ご質問がありましたら、次回までに事務局までお寄せいただきたいと思います。
 
 

(4)その他

杉本委員長

 (4)その他ですが事務局、何かありますか。 

事務局

 特にございません。

杉本委員長

 委員の皆さも特にございませんでしょうか。

 特になければ、本日の評価委員会を終了させていただきたいと思います。

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