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堺市
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活動記録・コラム

更新日:2021年9月9日

プログラム・ディレクターのつれづれコラム

ハニワ駅はあっちこっち(2021年9月9日)

ハニワ駅写真
ハニワ駅(堺東駅)

堺東駅で乗り降りをするようになって、駅構内の大きな絵、祝世界遺産のハニワ駅にいつも目が向いてしまいます。
 

駅名はハニワ駅。

前の駅と次の駅が、あっち/こっち。

 

だいたい大阪のおばちゃんもおっちゃんも、指示語で話をすませます。

 

「あっちって、どっちやねん?!」

「だから、そっちや、って。」

 

雑踏のなかで、声が聞こえてきます。

 

大阪の会話の肝は、ユーモアだと思います。

話にオチがないと、話が終わった気がしません。

いちいち会話におもしろさを加味しないといけないなんて、気が重いかもしれませんが、骨までしみこんでいるのが、大阪体質の人。

 

大阪弁と限ったわけでもありません。

大阪出身や育ちでない人でも、このような体質の方は、います。

案外、よその人も大阪っぽい。

感じたことを口にする賑やかな感じが、大阪の特徴のように思います。

 

そうした人たちは、観察しながらその場や人のおもしろいところをみつけて、伝える役割も果たしています。

地域の人たちとよその人が指示語で、地域をおもしろくしようと奮闘しています。

 

このところ目にするようになった「地域とアート」ということば。

いつも見慣れている地域を、ちょっとずらした視点でとらえてみると、時空が広がります。時に、噛み合わないこともあるかもしれませんが、ユーモアを忘れず、粘り強く関わりを持ちたいと思います。

 

古墳時代、その頃の芸術は、きっと生きる術に直結していたのでしょう。

食器や衣服、生きるための道具、神さまに備える物を手作りしていたのでしょうから。

ハニワとナニワも似ているなあ、と思いながら、古墳時代の人たちも冗談を交わしながら、手を動かし、物を運んだりしていたのでしょう。

 

コロナ禍で、気持ちが沈みこみがちですが、身近なことばを組み合わせて、日常を大切に、おもしろくしていきたいものですね。

 

2021年9月9日


プログラム・ディレクター上田假奈代

防空壕のあるギャラリーを訪ねて(2021年7月27日)

雨の日の夕方、山ノ口商店街にある「ギャラリーいろはに」を訪ねました。

コロナの緊急事態宣言の最中の商店街を歩いている人はほとんどないのだなと歩いていましたが、後で聞くと、コロナでなくても人通りは多くないそうです。閉まっている店もあれば、開いているお店もあります。各店の間口は広く、ゆったりとした店構えがつづきます。どことなしか時間の流れがゆっくりです。

ところどころ、道端に人目をひくためのこどもの絵や手作りのオブジェのようなものがあり、商店街への想いとDIY精神、そしてユーモアを感じます。

 
ガラス張りの「ギャラリーいろはに」に来客の姿はなく、扉を開けて入ると、額縁に入った山の絵をざっと眺めました。ガラス窓の向こうには小さな庭があり、植物やオブジェの空間に心地よく光がさしこんでいます。

このまま帰るよりは、と思い、中の扉に「こんにちは」と声をかけました。
すると、会いたかったギャラリーのオーナー北野庸子さんが現れました。

簡単に自己紹介をすると、さりげなく「お時間あるなら、お茶でもどうぞ」と扉のなかに消え、コップを載せたお盆をチラシ置きの台に。いつもそのようにお客さんに声をかけてらっしゃるのだろう絶妙な声です。こちらに気を遣わせないトーンなのです。
 

ギャラリーをはじめた理由は、すでにネットの記事を読んで知っていました。そこから20年を経てもなお、そのお気持ちでつづけていらっしゃることを端々から感じました。

 

「防空壕、観られますか」

話をしていたこの床の下に防空壕がありました。

床下収納のように床をめくりあげると、階段。

ほんのすこし湿気を含んだひんやりとした空気を感じます。

 
北野さんは「ここを展示に使ってみない?って、作家に声をかけるんだけど、あんまり使ってもらえないのよ」とすこし残念そう。

「戦争遺留品を収集し展示している長崎の被爆者である内田伯(つかさ)さん(*1)

が「目から消え去るものは、心からも消え去る」っておっしゃっていたの。それを聞いて、残そうと思ったの。堺にも空襲があったこと、いまの人たちには信じられないでしょう」

 

中の扉に貼ってある写真を北野さんは指さす。

モノクロ写真は空襲の前とあとの堺市。

「このあたりなんて、ほとんど焼け野原でしょ。」

70年前の堺市役所まわりは、灰色だ。

 

灰色だった街は、いまでは色とりどりの建物、行き交う車、電車、人々。

 

「防空壕の見学に、小学生や学生さんたちが来てくれるわ」と北野さんは言う。

そして、めあての防空壕だけでなく、展示されている作品や空間を見てしまう。芸術やアートに触れてしまう瞬間。

目に見えるものとして記憶をつなごうとすることは、表現しようとする人間の根源的な想いとつながっているのではないかと思いました。

 

目。

 

見える、見えない、ということだけでなく、考えることをあきらめない姿勢を持ちたい、と、すっかり陽の暮れた商店街をあとにしました。

 

2021年7月27日

プログラム・ディレクター 上田 假奈代


ギャラリーいろはに

https://akaci517.wixsite.com/gallery-irohani

 
防空壕

https://akaci517.wixsite.com/gallery-irohani/blank-4

 

颯爽人 つーる・ど・堺

https://toursakai.jp/sasso/2013/01/01_779.html
 

*1 内田伯(つかさ)さん

長崎原爆の被爆遺構として国史跡に指定された旧城山国民学校校舎の保存運動を先導した被爆者。(2020年4月に死去)

15歳の時に被爆し自身は大けがを負い、家族5人が犠牲となった。戦後は市職員となり、原爆戦災誌の編集、爆心地公園に残る「被爆地層」の保存に携わった。収集された資料からは、被爆校舎が『物言わぬ語り部』として被爆の実相を伝え続ける。

旧城山国民学校校舎 =爆心地から約500メートルにあり、校舎など敷地内で教職員、動員学徒ら130人超が亡くなった。校舎の一部は保存され、2016年に「長崎原爆遺跡」の一つとして国史跡に指定された。熱線で溶けた瓦や犠牲者の遺品などを展示し、修学旅行生ら一般に公開している。

堺を知りたい、であいたい。(2021年6月1日)

堺市役所前写真
堺市役所前

 堺市に通うようになって、季節がひとつ変わりました。

 南海電車の堺東駅を降りて、市役所に向かう道の様子も覚えました。音の感じ、色合い、におい、だんだん馴染んでくるものです。冬には駅の前に立っていたビッグイシュー(*1)の販売員さんの姿を、春になってみかけないのが気になります。新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響でしょうか。仕事がみつかっていることを祈ります。

 コロナのワクチン接種が始まったものの、まだまだ気がかりなことが日常を覆っています。

 この一年は、数字をよく見ましたね。客観的な数字が指標となるのも大事なことですが、数字の向こうにある人の営みを想像したいと思います。そして、ほがらかに、正直に、今日いちにちを大事にしたいと思います。

 

 さて、堺市には、古墳、港町であり中世もっとも栄えた都市・自治の街、千利休、与謝野晶子というのが、わたしの持っていたイメージです。もっといろいろとあるのに、人というのは勝手なもので、知っていることしか知らないですね。週に二回程度通い始め、堺市をすこしづつ知りはじめています。

 

 このところ、数字で知ることになったのは、堺市における文化芸術活動状況の一端です。

 はじめての「堺市文化芸術活動補助金」。告知期間は短かったのですが、二回の説明会を行いました。堺市での文化芸術活動に関心を寄せてくださる方が80人を越えて参加いただきました。補助金の募集期間は2021年2月17日から3月31日まで。申請件数は82件でした。そして、緊急事態宣言のため二次審査は行われず、書類審査を経て、採択件数は41件。採択額は、17,933,000円。

 

 これらの数字は、コロナ禍ではありますが、堺市で、いま動いている文化芸術の活動の灯火だと思います。 採択不採択に関わらず、灯火です。
 そのまわりに、さまざまな人たちが心を寄せ合い、励まし合い、お互いの表現を大切に、地域で活動していらっしゃることでしょう。

 

 堺アーツカウンシルは、堺市における文化芸術の地道な活動を応援していきたいと思っています。これからは、気軽な勉強会や交流会を企画していきます。アーツカウンシルメンバーの人数にも時間にも限りがありますが、堺市で活動するみなさんとコミュニケーションをとりたいと思っています。

 

 堺市における文化芸術活動をもっと知りたい。もっとであいたい。
 2021年の堺アーツカウンシルは、知ること、であうことから、はじまります。

 

2021年6月1日

プログラム・ディレクター 上田 假奈代


*1 ビッグイシュー ビッグイシューは市民が市民自身で仕事、「働く場」をつくる試みです。2003年9月、質の高い雑誌をつくりホームレスの人の独占販売事業とすることで、ホームレス問題の解決に挑戦しました。ホームレスの人の救済(チャリティ)ではなく、仕事を提供し自立を応援する事業です。ビッグイシューの原型は1991年にロンドンで生まれました。

このページの作成担当

文化観光局 文化部 文化課
電話:072-228-7143 ファックス:072-228-8174
〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館5階

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