ブックタイトルSakaist(さかいすと)第3号

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概要

Sakaist(さかいすと)第3号

5歴史を紡ぐまち・堺の古墳と街道をぶらり 歴史のまち・堺において、4世紀末から6世紀前半にかけて築造された「百舌鳥古墳群」は、堺市きっての文化遺産であり、その圧倒的な存在感は見る人を魅了します。さらに、堺の歴史の中で見逃せないものとして、日本最古の官道と呼ばれている「竹内街道」があります。その起源は推古天皇21(613)年に整備された、難波と当時の都・飛鳥を結ぶ「大道」にあり、これと「竹内街道」のルートがほぼ重なります。今では百舌鳥古墳群と、大阪府羽曳野市と藤井寺市にまたがる「古市古墳群」を繋ぐ道路にもなっています。 官道と古墳群をめぐる堺の歴史散策の出発点は、地下鉄御堂筋線新金岡駅を出て竹内街道沿いの住宅街にある金岡神社。古代ロマンを感じながら、街道の起点にほど近い阪堺電軌阪堺線大小路電停をめざします。 金岡神社は、住吉大神を祀まつり創建された後、大和絵の様式を確立させた功績者とされる絵師・巨勢金岡を合祀した神社で、樹齢900年を超える御神木や「白竜大神の楠」など、注目ポイントが数多くあります。 神社を後に、竹内街道を西へ向かうと、街道は、大きな道や住宅街の細い道など、その表情を幾通りにも変化させます。途中、街道沿いには、「歴史のみち」という案内板がいくつかあり、竹内街道の成り立ちを紹介しています。 しばらく行くと中央環状線と合流、さらに向陵西町の交差点へと進み、ここで街道から少しはずれると、目の前に世界最大の古墳である仁徳天皇陵古墳が現れます。整備された古墳の周遊路から三重の濠越しに見る古墳は、まるで大きな森のよう。拝所には観光ボランティアガイドが常駐しており、古墳の説明や世界文化遺産登録に向けての活動、周辺のおすすめ情報などを、丁寧に教えてくれます。 隣接する大仙公園には、小さな古墳が数多く点在しており、小山のような古墳や濠に水が張られた立派な古墳など、それぞれの個性ある古墳めぐりが楽しめます。1400年の歴史を持つ日本で最も古い国道竹たけのうち内街道堺市の大小路から奈良県葛城市の長尾神社までを結ぶ、全長約30kmの街道。中国・朝鮮半島の使者や、日本の遣唐使・遣隋使が往来し、文化や芸術、先進的な政治制度が伝わったとされる、まさに古代の“外交&経済の道”。1本殿には主祭神・住吉大神が鎮座している。2老いた楠から若い楠が芽吹き、大きく成長する「白竜大神の楠」に注目。街道の随所に、目印となる道標が点在している12平安初期の仁和年間(885~889)に、庶民が五穀豊穣を祈願するために創建。その後、都で活躍した絵師・巨勢金岡を祀っている。推古天皇が造った難波宮から飛鳥へ続く「難波大道」はこの辺りで竹内街道に繋がったそう。  堺市北区金岡町2866  境内自由  072-258-2127  地下鉄御堂筋線新金岡駅から徒歩16分巨楠が見守る荘厳な佇まいの神社金かな岡おか神社新金岡駅地下鉄御堂筋線古市古墳群?『旅の手帖』2014年10月号掲載のものを一部修正して転載 ?交通新聞社/2014年9月