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こころさかい 第13号

こころさかい

第13号

歳時記 堺市こころの健康センター 次長 小出 保廣

2010年のクリスマス、「伊達直人」を名乗る人物から群馬県児童相談所にランドセルが贈られたことを発端に、全国の児童福祉施設などに漫画「タイガーマスク」の主人公を名乗る匿名の寄付が相次いだ。贈り物はランドセルや文房具、お菓子など多彩で、贈り主も「伊達直人」だけでなく、さまざまな漫画の主人公などを名乗った。この寄付行為は、マスコミで取り上げられ、全国に瞬く間に広がり、「タイガーマスク運動」と名付けられた。
 この運動の特徴のひとつは、匿名性にあった。養護施設に寄付するのは一般市民の一人である自分ではなく、ヒーローに変身したほうが説得力を持つといえる。「恥じらいの美学の文化」を持つ日本に根付く社会参加のイメージと、寄付文化の進んだ西欧市民社会になりきれない未成熟さがあるのかもしれない。もう一つは彼らが変身するものは1970年代のヒーローに集中していることである。その後の高度消費社会の時代で進行した個人主義と効率・合理主義へのアンチテーゼであり、誰でもがあこがれたヒーローであったのかもしれない。
 このブームによって、はじめて児童養護施設の現状を知った人たちは数多くいるものと思われる。今、児童養護施設では、虐待などの理由で親元を離れて暮らす子どもたちが増加している現実と、原則18歳になったら施設を退所して自立していかなくてはならない現実がある。希望を持って社会に出た子どもたちが、頼るべき人が身近にいないという孤独感におそわれることが多くあるといわれている。
  寄付行為をする側も、寄付行為をされた側も、何か絆を求めており、個人的な有用観を持てる、社会が必要とされているのかもしれない。「タイガーマスク運動」は現在日本が抱える、経済や社会・政治状況の閉塞性の裏返しかもしれないが、日本型寄付行為の出発点であり、セーフティーネットの仕組みづくりに寄与することを願うと同時に、ひとつのブームとして終焉することのないことを願うものである。

ちょこっとこころの健康教室

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一期一会 堺市内の機関紹介リレー

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第12回「ゆい」

ゆい

今回は、地域活動支援センター「ゆい」を訪ねました。
 「ゆい」は平成15年に社会復帰施設としてスタートし、日常生活の相談支援事業などの他、退院促進事業にもメンバーと共に取り組んでおられます。特に活動のプログラムが豊富で、昼食会や夕食会、卓球、就労講座、女性だけでおしゃれを楽しむ会など、『スポーツ以外の活動があったらいい』『天候に左右されないプログラムもほしい』とメンバーミーティングから1つ1つ生まれたそうです。


ゆいでの活動

伺ったこの日の活動はソフトボール。メンバーのみなさんはグラウンドに出かけられました。春めいてきた空の下、快音を響かせ、はつらつとボールを追いかけておられました。
 「支援が必要なら、誰でも来てほしい」と施設長さんは話してくださいました。バラエティに富んだプログラムときめ細かな対応で、精力的に活動をされている「ゆい」でした。



「ゆい」 電話072-277-9555 中区深井東町3134 最寄り[南海バス『深井東町』バス停]

次回は「アンダンテ」を訪ねます。

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