平成23年第5回市議会(定例会)は、11月22日〜12月15日に開かれ、市政・教育などについて論議がありました。市長から提出された議案88件(人事案件や議決を要しない案件を除く)と議員提出議案11件を、それぞれ原案どおり可決しました。また、議員提出議案の「堺市職員基本条例」「堺市教育基本条例」については否決しました。
議員の意見や議員からの質問に対する市の答弁など、論議した主な内容は次のとおりです
堺市職員基本条例案は、現行の公務員制度の改革を目的とし、能力と業績に応じた人事を徹底し、年功序列や身分制度的な人事運用を排除し、相対評価を採用した人事制度の構築をめざす条例案として、また、堺市教育基本条例案は、教育行政に政治が関与できない状況から、政治が適切に教育行政における役割を果たすことを目的とし、新たな教育制度の構築をめざす条例案として、大阪維新の会堺市議会議員団からそれぞれ提案があった。堺市職員基本条例案は総務財政委員会、堺市教育基本条例案は文教委員会で審議し、いずれも最終本会議において否決した。両条例案について、提案会派以外の議員から次のような意見があった。
「本条例案の各条文には、地方公務員法など各法令に抵触するおそれのある規定、その他不整合、疑義が生じる用語・規定などがあり、このまま施行すると重大な権利侵害や法令違反が生じかねない」「提案会派が有する公務員制度に対する時代認識、危機感には誤りはなく、制度構築のための条例制定の必要性の趣旨には十分賛同できる」「堺市職員の規範となる条例については、市長から提案することを検討してはどうか」などの意見があった。
「教育委員会制度の趣旨は、首長への権限集中を防止し、中立的かつ安定的に教育行政の運営を担保することにある」「首長が定めた目標に基づき教育委員会が指針を作成し、学校がその指針を基に学校目標を定めるといったシステムは、教育行政の政治的中立を担保する教育委員会制度の意義を損なう」「教育基本法や諸法規の精神に反する」「教員には公権力によって強制されないという教育の自由が保障されなければならない」などの意見があった。
市民の視点に立ち、都市内分権をより効果的に進めるうえで、市職員の枠にとらわれない新しい視点・発想を持ち、熱意をもって取り組むことができる人材を区長職に起用するため、美原区において区長職の公募を実施する。公募にあたっては、できる限り広い範囲から有為な人材を確保するため、全国から公・民を問わず人材を募る。また、選考にあたっては、審査の公正性、透明性を確保するため、外部の有識者を含めた選考委員会を設置し、その意見を参考にしながら、美原区の特色を活(い)かしたまちづくりへの取り組み、都市内分権や住民自治の推進に関する考え方などの観点により人選していく。
これに対して議員からは、「区長公募の目的などについて、市民に対し広報などを通じて十分な説明を行われたい」「採用にあたり有為な人材を確保する方法や区役所の権限・財源・役割を明確にしていくことを要望する」などの意見があった。
放課後児童対策事業の一つとして、のびのびルームと放課後ルームの機能を併せ持つ、放課後子どもプランモデル事業「堺っ子くらぶ」を、今年度から鳳小学校で実施している。
本モデル事業は、子どもたちが豊かな放課後を過ごせるように、専用教室に加え、図書室などの共用教室を活用し、就労家庭の児童を対象とする「のびのびコース」と、希望する全ての児童を対象とする「すくすくコース」の利用児童に「遊び・体験・交流・生活」の場を提供する事業である。
このモデル事業の実施校では、待機児童の解消が図られ開設時間を延長したことにより、保護者ニーズにも対応することができ、好評を得ている。
来年度は、実施校を10校に増やし、本モデル事業を拡充していく中で、さまざまな課題の解決に向けて取り組んでいく。
自転車の通行環境整備について、府内で唯一、自転車通行環境整備モデル地区に指定された新金岡80号線で自転車道を整備し、今年度から供用を開始している。また、自転車レーンの社会実験を実施した深井73号線についても、本格実施に向け、現在協議を進めている。今後も、歩行者と自転車利用者の分離を基本に、幅員などの道路状況や交通量を勘案して整備を行っていく。
更に、市民や来訪者が「自転車のまち堺」を実感できるような、百舌鳥古墳群や観光資源に恵まれた都心地域を結ぶ自転車ネットワークの形成を図るなど、自転車を安心して利用できる通行環境の整備を進めていく。
これに対して議員からは、「世界文化遺産登録をめざしている百舌鳥古墳群と古市古墳群を結ぶ自転車道の整備をぜひ進められたい」などの意見があった。
晴美台エコモデルタウン創出事業は、事業者の提案に基づき、太陽光発電システム、家庭用蓄電池などにより、エネルギーの自給自足が可能な家で全住戸を構成する先進的な街区整備を進めるものである。特に家庭用蓄電池については、先進事例となる本事業の効果検証などを行った後、補助制度を含めた普及方法を検討していく。
環境ビジネスに取り組む市内中小企業を認定する、さかい環境チャレンジ企業認定制度を今年度から創設し、環境関連事業への参入を促進している。認定企業には融資面での優遇などの支援メニューを順次提供していく。今後も環境ビジネスに取り組む企業を積極的に支援していく。
平成24年4月開所予定の健康福祉プラザは、障害者をはじめ、難病患者などのさまざまな市民ニーズに対応した健康づくり、社会参加や地域での自立生活などを支援するとともに、障害者と市民が交流を通じて相互理解を図ることを目的とした施設であり、広域的で総合的な拠点として整備を進めている。プラザへの公共交通機関として、現在、車椅子対応の路線バスとふれあいバスが運行しており、利用者が安心して乗り降りできるように、バス停車帯の新設を検討している。
災害発生時に、指定避難所での生活が困難となる高齢者・障害者などの要援護者を二次的に受け入れる福祉避難所を、現在2カ所指定している。今後も関係機関と協議し、各区に最低1カ所の指定を進めるとともに、相談対応や支援に至るシステムづくりなどを検討していく。また、女性や子育て世帯に配慮し、避難所に設ける授乳室や更衣室などの整備に必要な資器材を確保するため、民間事業者との協定などについて検討を行っていく。
議会は、市政や市民生活に関わる事柄などについて意見や要望を伝えるため、国会や関係行政庁に意見書の提出を行うことができます。
今議会では、次の意見書を可決しました。